...アグレイアの髮に櫛をあて...
オウ・ヘンリ 三宅幾三郎訳 「水車のある教會」
...漸(やつ)と安心したやうに綺麗に櫛(くし)の目の立つた頭を二三度下げた...
薄田泣菫 「茶話」
...櫛引某は安心して帰つていつた...
薄田泣菫 「茶話」
...三十五細君は癖直しをすませて又荒櫛で梳き直す...
高濱虚子 「俳諧師」
...櫛形の盆に小さな二つのコツプと竹筒のやうな上の一方に口が着き一方に取手の着いた壺を乗せて持つて来た...
田中貢太郎 「蟇の血」
...落ちている櫛を見つけてそれを取り...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...いっそ櫛田先生を呼んだ方がよいと思うが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...櫛(くし)の峰の方で...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...お庄はそこへ鏡台や櫛(くし)道具を持ち運んで来た...
徳田秋声 「足迹」
...まさに退いて世の交りを断たん事を欲し妓家(ぎか)櫛比(しっぴ)する浅草代地(あさくさだいち)の横町(よこちょう)にかくれ住む...
永井荷風 「書かでもの記」
...四五日は櫛(くし)を入れないとも思われる...
夏目漱石 「虞美人草」
...そしてその櫛をふくつもりかなにかで...
夏目漱石 「手紙」
...何? 目印が付けてあった? それは有難い」平次はそう言ってもう一度櫛を取上げながら続けました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...櫛(くし)が俺の手へ入つたから宜いやうなものの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...結綿(ゆひわた)島田に朱ぬりの差櫛...
長谷川時雨 「下町娘」
...櫛(くし)の歯(は)が引っかかる処を少し力(ちから)を入れて引くとゾロゾロゾロゾロと細い髪(かみ)が抜けて来る...
宮本百合子 「秋毛」
...安櫛(やすぐし)をさして...
吉川英治 「治郎吉格子」
...べっ甲の櫛(くし)だのが散らばった...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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