...私は汽車の中でなだらかな斜面の半腹に林檎(りんご)畑を後ろにしてうずくまるように孤立するフランセスの家を考えていた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...二三人では喰い切れない程の林檎を...
有島武郎 「北海道に就いての印象」
...投げつけた林檎の大きいのを五つ六つ拾ツて...
石川啄木 「漂泊」
...林檎は晝間からの約束であつたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...よォし、では、さっきの林檎は、食べないことにしておこう」パイ軍曹は、眼をぎょろりと光らせ、にやりと笑い、「気をつけ!」ピート一等兵は、気をつけをする...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...林檎の味がするのも道理である...
海野十三 「地底戦車の怪人」
...夜ふけて林檎の下葉がくれ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...”Pomum”には普通(たゞ)の樹の実と、林檎と、二つの意味があるので、いつの間にかイヴが食つたのは林檎だつたといふ事になつたのだ...
薄田泣菫 「茶話」
...空洞の林檎の木を切り倒したり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...面つゝむ津軽(つがる)をとめや花林檎(はなりんご)五月二十五日 風生等と共に仙台俳句会に臨み...
高浜虚子 「五百五十句」
...」手を伸ばせば取れるほど真近かなところに林檎は赤く光っていた...
太宰治 「故郷」
...林檎はまだ少しすっぱいようだから...
太宰治 「散華」
...庭前の林檎樹はその存在を否定されたり無視されたりするのではない...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...それは彼が林檎(りんご)を盗んだ男であるという証拠になるであろうか? それは要するに推定であって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...私は林檎のなってる枝が折れて地に落ちてるのを見つけた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...おつゆのたっぷりある林檎だったら...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...金の林檎を三つ取って来いと僕に言いつけたんです...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...そしてヨオドフォルムや、揚林檎の油や、恐怖の匂を吸ひ込んでゐた...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??