...今まで閉止していた乱想の寄せ来るままに機敏にそれを送り迎えようと身構えた...
有島武郎 「或る女」
...現にあなたはもう機敏にその機會を捉へようとしてお出でのやうに見える...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...僕が機敏に逃げたのなら...
岩野泡鳴 「耽溺」
...富美子の方は機敏に引ツ込んでしまつたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...もっと機敏に探すならば...
海野十三 「四次元漂流」
...むりがないだけに、賊の計画が、じつに機敏に、しかも用意周到におこなわれたことを、おどろかないではいられませんでした...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...猪野は小さい時分から、米の大問屋へ奉公にやられ、機敏に立ち働き、主人の信用を得ていたが、主人が亡くなり妻の代になってから、店を一手に切りまわしていたところから、今までの信用を逆に利用し、盛んに空取引(からとりひき)の手を拡(ひろ)めて、幾年かの間に大きな穴をあけ、さしも大身代の主家を破産の悲運に陥(おとしい)れたものであった...
徳田秋声 「縮図」
...」眼の光だけが機敏に働いて...
豊島与志雄 「古井戸」
...皆機敏に逃げ出しているのさ...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...機敏にこの大衆の向ふ所を捉へたのである...
萩原朔太郎 「流行歌曲について」
...妙子は機敏に相手を利用する事がうまく...
林芙美子 「崩浪亭主人」
...モオリーがおれの手鐙(てあぶみ)に足をかけて機敏に泥から抜けだしてさえくれれば...
久生十蘭 「南部の鼻曲り」
...あたし達が星に気づくよりも機敏に...
牧野信一 「ランプの便り」
...機敏に返歌のできないことも昔のままであったなら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...会社の方では唯(たゞ)一人の社長が機敏に差図し市内二十幾箇所の出張所に百五十人の係員...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...機敏に立ってきて...
吉川英治 「江戸三国志」
...機敏に縄をかけた...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
...機敏に眼を働かして...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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