...葉子は機敏にちょっとゆるんだ倉地の手をすりぬけた...
有島武郎 「或る女」
...生まれつき機敏に働く才気のお陰で...
有島武郎 「或る女」
...特に今日の日本の困難なる状勢を突破して新日本の建設を計るには、機敏に活動し、最新の科学を驅使する個人的企業にまつべき分野の極めて多いことを考えねばならぬ...
石原莞爾 「新日本の進路」
...僕が機敏に逃げたのなら...
岩野泡鳴 「耽溺」
...彼は機敏にも怪人物の自動車の助手を買収して...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...むりがないだけに、賊の計画が、じつに機敏に、しかも用意周到におこなわれたことを、おどろかないではいられませんでした...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...魚が機敏に遁(に)げる...
大隈重信 「吾人の文明運動」
...多少力を出して機敏に革舟を竜骨(キール)のところを下にして水面に浮べた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...」眼の光だけが機敏に働いて...
豊島与志雄 「古井戸」
...皆機敏に逃げ出しているのさ...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...モオリーがおれの手鐙(てあぶみ)に足をかけて機敏に泥から抜けだしてさえくれれば...
久生十蘭 「南部の鼻曲り」
...機敏に、道具と、怪我人とを収容してしまうと、二隻の伝馬船は、インド丸の舷側を離れた...
火野葦平 「花と龍」
...お咲は家のまはりを一とり機敏に逃げつたが...
室生犀星 「命」
...――彼女はそういう手段で幾度も幾度もやったが、だんだん機敏に、いきなり目的に向って、さきのような不必要な細心さや周到な注意を払うことがなかった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...機敏に体をひそませました...
吉川英治 「江戸三国志」
...よほど機敏に逃げたとみえ...
吉川英治 「三国志」
...機敏に縄をかけた...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
...機敏に眼を働かして...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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