...この明智の機敏な手配それ自身が...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...年は老(よ)っても父の機敏なのに驚いたことであった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...一時は彼も同僚たちの勇気機敏な立りぶりを羨しく思って...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...しかしこの機敏な小娘は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は愛情のこもった憐憫(れんびん)の眼で観察した、前もってその日の仕事に疲れてるような様子で、足を早めてる労働者らを――艶(つや)のない顔色をしきびしい表情を見せ変な微笑を浮かべてる、青年男女の顔つきを――移り気な欲望や懸念(けねん)や皮肉などの波の過ぎるのがよく見て取られる、変化の多い透き通った顔を――機敏な、あまりに機敏な、多少病的な、大都市のその民衆を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...機敏な思いつきでもあると感心し...
中里介山 「大菩薩峠」
...同時に機敏な探偵眼をも備えていて...
中里介山 「大菩薩峠」
...機敏な夫人はそこへつけ込んだ...
夏目漱石 「明暗」
...話を聞いたとき彼はむしろ御米の機敏な才覚に驚ろかされた...
夏目漱石 「門」
...しっかりした助言を与える! 『なんという機敏な頭だろう! なんというしっかりした人格だろう!』と群衆は叫ぶ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...この機敏な頭に何か不幸が降りかかり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...機敏なジャーナリストによって旧造された文学のカテゴリーがいわゆる実話文学であろう...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...私はさういふ彼の機敏な行爲によつてその少女の心に彼の方が私よりも一そう強く印象されはすまいかと氣づかつた...
堀辰雄 「燃ゆる頬」
...」メーラは機敏な黒い目で...
宮本百合子 「「インガ」」
...一方を口に啣え一方を縒りながら合せていく機敏な動作は...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...機敏な志免警部は最早第二の処置に取りかかっているであろう...
夢野久作 「暗黒公使」
...――聡明な眼と、機敏な動作は、すぐ、次の駕にひそんで、先のを追った...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...そう機敏な行動はできまいと軽蔑(みくび)っていた反動だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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