...竹山の眼には機敏な觀察力が...
石川啄木 「病院の窓」
...機敏な三成は逐一(ちくいち)報告を受け取っていたので...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...実に頭のよく働く機敏な遣り方だと思いまして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...――「一族中の若年の機敏な一人がいう...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...星氏は粗硬に似て實は機敏なる所あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...星氏は粗硬に似て実は機敏なる所あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...機敏なアントアネットは彼らの策略をすっかり見抜いていたから...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...浮世絵師が滑稽頓智(とんち)の妙と観察の機敏なるに驚かずんばあらず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...機敏な思いつきでもあると感心し...
中里介山 「大菩薩峠」
...興行界の玄人筋(くろうとすじ)の機敏な目先にも見抜き切れなかったことになる...
中里介山 「大菩薩峠」
...機敏な頭を要するものはないと云う理由(わけ)を説明した...
夏目漱石 「それから」
...話を聞いたとき彼はむしろ御米の機敏な才覚に驚ろかされた...
夏目漱石 「門」
...機敏なジャーナリストによって旧造された文学のカテゴリーがいわゆる実話文学であろう...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...かつその機敏なる智能を賞するものなり...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...さわ子もてきぱきした性質でないことは認めるなんて――勇蔵さんはああいう機敏な男だから...
「海流」
...そうでしょう? ちがうかしら)頭の機敏なこととそういうところでキッチリしていないこととは一致しないようなところ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一方を口に啣え一方を縒りながら合せていく機敏な動作は...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...――聡明な眼と、機敏な動作は、すぐ、次の駕にひそんで、先のを追った...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
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