...橄欖(かんらん)だの...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...しかしクリストは十二の弟子たちよりも或は橄欖(かんらん)の林だの岩の山などを愛したであらう...
芥川龍之介 「続西方の人」
...橄欖を折らむとする願に堪へない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...アアルカアボネは橄欖山を山のまゝ拉撮し去つた...
李箱 「二人‥‥1‥‥」
...自分は度々土地の人が橄欖の実を採るのを見たことがあるが...
薄田泣菫 「独楽園」
...橄欖(かんらん)を食(た)べていればそれで過(すご)される...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...「お! 紅鶴もいるぞ!」そして極楽鳥も!鸚鵡(おうむ)も鸚哥(いんこ)も! しかも我々の攀(よ)じている径の両側を掩(おお)うた橄欖樹の間々には...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...右手一面に橄欖(かんらん)の林に取り繞(かこ)まれた墓地の場面なのでありますが...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...橄欖(かんらん)の翠(みど)りしたたるオリムピアがすでに昔(むかし)に過ぎ去ってしまった証拠(しょうこ)には...
田中英光 「オリンポスの果実」
...勢強き橄欖の若木――緑の榮え行くを...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...橄欖の実は九月に熟す...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...丘を蔽う凡ての橄欖(かんらん)と...
夏目漱石 「幻影の盾」
...嶮しい白い山、翡翠の空、羊の切身のやうな土の色、灰色の都市、田舍の赤屋根、寺院の尖塔、サボテンの舞踏、橄欖の群落、エル・グレコの青い繪、ゴヤの黒い繪、さういつたものが限りなく記憶のインデックス・ケイスに詰まつてゐて、何を見てもそれ等のものが比較のために顏をのぞけるのだつたが、さうしてそれが懷かしまれるのだつたが、不思議にも、汽車に乘つてしまふと、そんなものはすべてピレネーの連山と共に遙かの後(うしろ)の方へ後(あと)じさりして、行手のパリの空のみがしきりに氣になりだした...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...暗道(ポテルン)の光沢のある橄欖石の側壁が...
久生十蘭 「地底獣国」
...部落まで引きずっていって乏しい橄欖(かんらん)畑のそばの一軒の山小屋の中へ押し入れた...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...橄欖(かんらん)畑を蹴散らすワ...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...〕そして青い橄※の森が見えない天の川の向ふにさめざめと光りながらだんだんうしろの方へ行ってしまひそこから流れて来るあやしい楽器の音ももう汽車のひゞきや風の音にすり耗らされて〔〕ずうっとかすかになりました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...橄欖(かんらん)や...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
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