...自慢げに跣足(すあし)にて横行するもの...
石井研堂 「東京市騒擾中の釣」
...神川松子孃も常に肩を張つて天下を横行する人でした...
石川三四郎 「浪」
...詩だか油繪だか祭文だかわからぬ現代俳句の横行する世に...
心猿 「荷風翁の發句」
...その内に偽善圧制卑陋(ひろう)の多少横行するにもせよ...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...ただ俗悪なものが横行する弊があるのはよろしくない...
高浜虚子 「俳句への道」
...大道を横行するも...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...だから非常時になったから所謂暴力団が特別に盛んに横行するようになったとは云えない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...シネマが横行する...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...材木盗人が横行する...
中里介山 「大菩薩峠」
...一本の竹杖がありさえすれば万里を横行するの度胸があり...
中里介山 「大菩薩峠」
...同じく此れ常に俗士の横行するに任する所...
長塚節 「草津行」
...金田家の廊下を人の知らぬ間(ま)に横行するくらいは...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...庭を横行する七面鳥をからかつたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...さかしげに君が文をば押へたり柏の葉より青き蟷螂秋も漸く進んで少し寒くなりかけた頃によく蟷螂が家に上つて来て机の上などを横行することがある...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...日曜日に市の近郊を横行する無数の無頼漢の群れの一つの犠牲となったことを確かめるのに役立つものである...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...邪悪なことがこんなに横行する時代には...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...野盗が横行するとみえますな」「いや...
吉川英治 「親鸞」
...さらにまたかの卑猥なる言語を弄して横行する一群を見る時...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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