...「横着な奴だ...
大杉栄 「獄中記」
...無口で横着なのをよく承知のうえであの女を家政婦として雇った...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...」と拔からず横着な申し出をして...
太宰治 「お伽草紙」
...何と酒屋は横着な...
種田山頭火 「行乞記」
...その成猫した横着な...
中里介山 「大菩薩峠」
...昔は神妙で今は横着なのが天然自然の状態である...
夏目漱石 「坑夫」
...人間の胃袋ほど横着なものはないそうです...
夏目漱石 「こころ」
...彼女は自分の前に甚(はなは)だ横着な兄を見た...
夏目漱石 「明暗」
...千種十次郎の横着な夢想を破りました...
野村胡堂 「音波の殺人」
...無恥で横着な事件は用心棒になつて泊つてゐた八五郎を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...当時の横着な手口を証明するようにXバインになったりOバインになったり...
久生十蘭 「魔都」
...まるで私のやうに沮喪の気色を露はにしてゐたが(大体彼のそれは横着な誇張癖なのだ!)唱に手綱を執られると凡そ私の場合には示しもしない好意に溢れて頭をあげた...
牧野信一 「剥製」
...全くこの横着な男にはこの触診の瞬間では窒息するかと懸命に思えたが...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...いつでも心のどこかの隅に、横着な、便佞(べんねい)な希望が綺麗(きれい)に離れ去ってしまった事はない...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...横着な面をして見向きもせずに...
柳田國男 「どら猫観察記」
...この婆さんが横着な怪しからぬ婆(ばばあ)に見えて仕様がなかった...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...キャラメルなんて高慢チキな面をしやがって、日本にいるのならもっと日本らしい名前をつけろ」「こん畜生、横着な事を言う...
夢野久作 「キャラメルと飴玉」
...これはこの議論が、日本人特有の負け惜しみ根性を刺戟するせいらしいが、それにしても、これ位明白な事が解らぬというのは、余りに尻(けつ)の穴の狭い話で、こんな涙ぐましい愛国心ばかりで固まり合っているから、横着な、図々しい西洋文明にたたき付けられてしまうのだと、私はいつも憤慨していた...
夢野久作 「暗黒公使」
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