...お鳥が二人を少し離れて後ろ向きになつてゐるのを横目に見た...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...痩(や)せた手容(てつき)などを横目に眺めていた...
徳田秋声 「足迹」
...十九日の欠月(けつげつ)を横目に見ながら...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それを横目にちらと見やって...
豊島与志雄 「電車停留場」
...路ばたの垣根のあひだから美しい弁慶蟹が出てきては俥の響に驚いて逃げこむのをほしいと思つて横目にみながらゆくうちに海岸へでた...
中勘助 「銀の匙」
...その安っぽいならず者どもを横目に...
中里介山 「大菩薩峠」
...横目に金袋を睨(にら)んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...従五位(じゅごい)まで買った連中(れんじゅう)は金さえあれば何でも出来るさと金庫を横目に睨(にら)んで高(たか)を括(くく)った鼻先を虚空(こくう)遥(はる)かに反(そ)り返(か)えす...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...「誰が来たんだ」と主人が聞くと「学校の生徒さんでございます」と御三は雪江さんの泣顔を横目に睨(にら)めながら答えた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...八五郎と一緒に観音様を横目に拝んで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八五郎と一緒に觀音樣を横目に拜んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...アームストロング船長が原料を蒸留するのを横目にハロルドが言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...あとは煙草を指に挾んだままの腕組みで凝(じ)っと横目に私の顔を眺める...
宮本百合子 「刻々」
...台盤所(だいばんどころ)へ来ておいでになって戸口へお呼びになった宮へ差し上げていたのをちょうどその時中宮の御前から出て来た大将が何心なく横目に見て...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...堕落して行く藩閥と政党を横目に睨(にら)んで...
夢野久作 「近世快人伝」
...日ごろは横目に素通りしていた大蔵の足利屋敷の門へ...
吉川英治 「私本太平記」
...玄蕃はちょっと横目に見た...
吉川英治 「新書太閤記」
...巌流の顔を横目に見た...
吉川英治 「宮本武蔵」
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