...音樂と天才、音樂と夜會、音樂と花環、音樂と横文字、――と連想は何れも輕快ではあるが、必ずしも妙ではない...
會津八一 「音樂に就いて」
...二十冊あまりの横文字の本を手当り次第読破した...
芥川龍之介 「上海游記」
...その女人の下にはかう云ふ金色の横文字さへある...
芥川龍之介 「商賈聖母」
...それは瀝青(チャン)らしい黒枠の中に横文字を並べた木札だった...
芥川龍之介 「蜃気楼」
...「蓋(ふた)の裏に何か横文字があるね...
芥川龍之介 「病中雑記」
...僕はいつか横文字の雑誌に「半ば忘れられた作家たち」と云ふシリイズの広告を発見した...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...「――八代將軍吉宗の時に至り、通詞西善三郎、吉雄幸右衞門、本木仁太夫から右の有樣を申立て、横文字を習ひ、蘭書を讀むことの免許を幕府へ願ひ出で――許可せられたといふ...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...全部横文字ですね...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは仮名文字だから、横文字と違って、読むに困難はないが、文句そのものが意味を成さないから、白雲ほどのものが思案に余っているらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...主人の癖として寝る時は必ず横文字の小本(こほん)を書斎から携(たずさ)えて来る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...横文字と安倍貞任では少しく調和が悪い...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...今の横文字の帳合法は...
福沢諭吉 「小学教育の事」
...幕府に雇われ横文書翰翻訳の仕事を得たり...
福沢諭吉 「成学即身実業の説、学生諸氏に告ぐ」
...そして横文字の看板だけをその上にさらし出している...
堀辰雄 「雉子日記」
...HOTEL ESSOYANという横文字が...
堀辰雄 「旅の絵」
...今度はその大きな横文字の下方に...
堀辰雄 「旅の絵」
...その表紙には“P. O. P.”と云ふ横文字があるきりだつた...
堀辰雄 「本のこと」
...一寸した意見を吐いても只「恭吉は横文字が読める」と云う事ばかりにでも或る尊敬を感じて居るお関には如何にも意味のある立派な心の所有者の様に感じられた...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
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