...それを横取りして置くと云ふそんなさもしい不人情な考へは少しもなかつたけれども...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...義雄が熱心に求愛してゐたのを友人に横取りされたのであつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...首を伸ばして主人が箸(はし)に挿(はさ)んで口まで持って行こうとするのをやにわに横取りをする...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...三か月のあいだ兄貴の美しい許嫁(いいなずけ)を横取りしようとしていただのとは...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それらの喝采(かっさい)を横取りされたような気がしていたから...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その貢物を横取りしてしまって俄(にわ)かに富んだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...この上賞金まで横取りするようなことは...
中谷宇吉郎 「湯川秀樹さんのこと」
...――この野郎がお茂を横取りしたと思ふと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俺の許婚を横取りした奴だ――尤(もつと)も怨は父親の三右衞門にあるが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...拙者が言い交した女を横取りしたのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何處の馬の骨ともわからぬ勘十郎に横取りされて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此手紙を奪ひ取つて横取りしないものでもないからだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あなたの相続すべき場所を横取りして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...その上とくいを横取りされたうえ...
山本周五郎 「季節のない街」
...それではイツモの通りお前の手柄を横取りするような恰好になるけに気持(きしょく)が悪い……のみならず今度の一件は...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...お先まっくらの奴……ヒトの手柄を横取りし腐って……」「……エ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...」東野は塩野へ詰めよった久慈の質問を横取りして云った...
横光利一 「旅愁」
...横取りはできないはずだ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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