...私のうちにある観念が私の外に横たわる或るものに類似している...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...わがままで不精な彼にとって年賀状というものが年の瀬に横たわる一大暗礁のごとく呪わしきものに思われて来たのだそうである...
寺田寅彦 「年賀状」
...ついでに原子個々にそれぞれ生命を付与する事によって科学の根本に横たわる生命と物質の二元をひとまとめにする事はできないものだろうか...
寺田寅彦 「備忘録」
...何はともあれ床をのべさせて横たわると同時に...
徳田秋声 「仮装人物」
...学問の公共性が党派性を通じての客観性が横たわるのである...
戸坂潤 「学界の純粋支持者として」
...初めて横たわるわけである...
戸坂潤 「技術の哲学」
...存在の意味上の連関を解釈しようとする企ての内に横たわる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...そして世論に対する吾々の不信任は恰もここに横たわる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...そしてこの哲学研究に横たわる一種異様な苦心のある処とが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...又吾々の意識とか自覚とかの内に横たわるのでもない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...之は云わば人生と文学との間に横たわる法則なのだから...
戸坂潤 「思想としての文学」
...この夫々に相応した三つの基礎が横たわるわけである...
戸坂潤 「辞典」
...インスティチュート又は広義のアカデミーの外に横たわる社会...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...そこに方法というものが横たわる...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...足もとに横たわる鴉一羽...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...その幹一尺ほど長く横たわるを四...
南方熊楠 「十二支考」
...青い青い秋空の下に横たわる陸地(おか)の方を凝視(みつ)めているのだ...
夢野久作 「難船小僧」
...武松は、久しぶりに濶然(かつぜん)たる胸をひらいて、愉快でたまらず、大酔して蹣跚(まんさん)とした足もとを、やがて召使の手に扶(たす)けられながら、外へ出て、「ああ、秋が近いな、銀河が見える」やっと、自室へよろめき込み、横たわるやいな、前後不覚なていだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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