...標野あたりを眞直に山の翠微に向つて進んで行くやうなところだつた...
田山花袋 「道綱の母」
...標野から山に向つて入つて行く路は暑かつた...
田山花袋 「道綱の母」
...標野に來ると、今まで籠つてゐた山の峽に雲が白く徐かに靡いてゐるのがそれと振返へられた...
田山花袋 「道綱の母」
...標野の向うには、小さな丘を二つ三つ前景にして、北山の起伏が碧く碧く見えた...
田山花袋 「道綱の母」
...初めの二句はいふまでもなく額田の女王の歌茜さす紫野行き標野行きの句から出て居るのであるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...アカネ茜草指(あかねさす)武良前野逝(むらさきぬゆき)標野行(しめぬゆき)野守者不見哉(ぬもりはみずや)君之袖布流(きみがそでふる)アカネは我邦の何処にも見らるるアカネ科の宿根植物で山野に出ずれば直(す)ぐ見付かる蔓草である...
牧野富太郎 「植物記」
...すなわち昔のいわゆる標野(しめの)である...
柳田國男 「地名の研究」
便利!手書き漢字入力検索