...鳥嘴(てうし)の迦樓羅王(かろらわう)は變(へん)じてお伽噺(とぎばなし)の烏天狗(からすてんぐ)となつた...
伊東忠太 「妖怪研究」
...ここに見る石鬼(いしおに)の樋嘴(ひさき)は石葺屋根(いしぶきやね)の水を吐き出して、臺(うてな)に、窓に、隅折上(すみをりあげ)に、鐘樓に、櫓に、軒に、足場に、この入り雜つた深穴(ふかあな)へ落すのだ...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「石工」
...水に枕むの紅樓、醉を買ふに足るべし...
大町桂月 「常磐の山水」
...美人欄によりて一高樓を指して曰く...
大町桂月 「常磐の山水」
...漫りに蜃氣樓をかまへ...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...遙か對屋(たいや)に沿うて樓上樓下を照せる銀燭の光...
高山樗牛 「瀧口入道」
...樓(ろう)を下(お)りかくる...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...和阿戸留樓(ワートルロー)...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...「涵芬樓古今文鈔」の中...
土井晩翠 「隨筆 藪柑子」
...雲飄揚の身はひとり五城樓下の春遠く都の空にさすらへつ思しのぶが岡の上われも夕の鐘を聞く...
土井晩翠 「天地有情」
...天地有情(うじやう)の夕まぐれわが驂鸞(さんらん)の夢さめて鳳樓いつか跡もなく花もにほひも夕月もうつゝは脆(もろ)き春の世や岑上(をのへ)の霞たちきりて縫へる仙女の綾ごろも袖にあらしはつらくとも「自然」の胸をゆるがして響く微妙の樂の聲その一音はこゝにあり...
土井晩翠 「天地有情」
...續いて本館樓上特別室に於て松本館長の式辭...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...樓觀城柵嚴設...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...芝口の茶漬飯屋金兵衞にて心やすくなりし深澤さんといふ人(茅場町洋食店大米樓の若主人)突然尋ね來り...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...越中の國で蜃氣樓(しんきろう)を吐く大蛤(はまぐり)を見付け...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あかつきや破れし鐘樓に...
萩原朔太郎 「絶句四章」
...金殿(きんでん)とも玉樓(ぎよくろう)とも心得(こゝろえ)て...
樋口一葉 「われから」
...ことに、竹田などには、補拙蘆、六止草堂、花竹幽窓、對翠書樓、雪月書屋、咬菜、まだ幾つかの堂號があつて、その一つ一つに、彼の心境が托されてゐるか、生活を現はしてゐるかしてゐる...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索