...樓の内を覗(のぞ)いて見た...
芥川龍之介 「羅生門」
...鳥嘴(てうし)の迦樓羅王(かろらわう)は變(へん)じてお伽噺(とぎばなし)の烏天狗(からすてんぐ)となつた...
伊東忠太 「妖怪研究」
...高砂樓の花ちやんのところへでも行つて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...門内に鐘樓ありて...
大町桂月 「石田堤」
...漫りに蜃氣樓をかまへ...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...宴酣にして、歌聲樓外に起る...
大町桂月 「十和田湖」
...一躍して大廈高樓に移り替へし給ふべき由は...
大町桂月 「春の郊外」
...こゝは湊町をはなれて、別に一郭をなし、酒樓、娼樓、屹として海邊に立ちならべり...
大町桂月 「水戸觀梅」
...金がある時は登樓などもする...
高濱虚子 「俳諧師」
...登高烟は沈み水咽ぶ五城樓下(ごじやうろうか)の夕まぐれ高きに登り佇めば遠く悲雷(ひらい)の響あり心の空に吹き通ふ風の恨に誘はれて色こそ悼め夕雲の嶺に歸るもなつかしや...
土井晩翠 「天地有情」
...彼と同腹一體の苦談樓主人は縱横策を畫して風雪を煽ぐに日も維れ足らざるに非ずや彼は巧みに現れんが爲に巧みに隱れたるのみ彼は遲鈍なる如くにして反つて巧遲に容易に放たず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...樓觀城柵嚴設...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...城樓から下の街々を眺めてゐると...
中島敦 「盈虚」
...かつて内國勸業博覽會の建物は紙製の樓塔に似た一廓をなし...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...その不足が歐米の何層樓かの建築物などをもつて來て...
長谷川時雨 「東京に生れて」
...樓船篇舟所せくもやひつれ...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...大黒やに大卷の居ずば彼の樓(いへ)は闇とかや...
樋口一葉 「たけくらべ」
...彼等の昨夜の宿を示してゐる塔ノ澤××樓の札がついてゐた...
正宗白鳥 「新婚旅行」
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