...水槽(みずぶね)の前に腰を据(す)えて...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...庭には水をたたえた小さな木槽があった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...これも大きな木造の水槽があり...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...金魚槽の上が深く引込んで横に細長い棚のようになっており...
海野十三 「千早館の迷路」
...まるでベツレヘムで基督(キリスト)の産湯を使われた厩槽(うまやぶね)そっくりの体裁だ...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...台所の流槽(ながし)の傍に女がむこう斜(ななめ)に立って...
田中貢太郎 「雑木林の中」
...予モ浴槽デ足ヲ伸バシテイテ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...とうとう運座へ出て来なかったね」湯槽のふちにぼんのくぼをのせて...
中里介山 「大菩薩峠」
...あれといふ間に湯槽の中へ水が押し込んで...
長塚節 「痍のあと」
...つるべ槽を下ろさなければならない...
中原中也 「夏」
...いちばん大きい魚槽があてがわれている...
中谷宇吉郎 「異魚」
...檜(ひのき)の浴槽に...
林芙美子 「浮雲」
...のびのびと廣い浴槽にひたつて眼をとぢてゐた...
林芙美子 「多摩川」
...正面の扉のうしろは二坪ほどのコンクリートの水槽になっていて...
久生十蘭 「春雪」
...ことにブラックプウルのアリス・バアナム殺しの時の浴槽を測(はか)ってみると...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...浴槽のお湯が怒濤のように数回にわたってザブリザブリ流し場にあふれ出た物凄さと何が何やら訳も分からずにただ怖ろしさに養母の体に固くしがみついていた哀れな自分の姿だけである...
武者金吉 「地震なまず」
...彼は一度湯から上ると湯槽の縁へ腰を下ろし何の考へもなく身體の冷めるのを待つてゐた...
横光利一 「悲しみの代價」
...左右から内側へ曲げられた女の姿勢と、窓や羽目板の垂直の線と、浴槽の水平線と、――それで画が小気味よく統一せられている...
和辻哲郎 「院展遠望」
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