...柘榴の樹の立ってるあたりに黄ろい蜻蛉がいくつとなく群を成して...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...『このチョコレートは日本薬局方サントニン〇・〇五瓦(グラム)海人草及び石榴(ざくろ)皮を主剤とし外に各種の栄養剤を配合しその相乗作用により』云々(うんぬん)と効能書が印刷してある...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...大きな柘榴(ざくろ)の樹があって...
海野十三 「軍用鼠」
...一発の水中榴弾を撃ちだしたのであった...
海野十三 「地球要塞」
...手榴弾(てりゅうだん)のような形の毒ガス弾がにぎられています...
海野十三 「豆潜水艇の行方」
...旧作「一人二役」や「石榴(ざくろ)」において...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...やがて石榴も、葡萄も、柿も、柑子(かうじ)も、目に立つ果実は、ことごとく枝から蔓から(も)ぎ取られる時が来た...
薄田泣菫 「独楽園」
...よく水をくれてやった鉢植えの柘榴(ざくろ)や欅(けやき)の姿(なり)づくった梢(こずえ)にも...
徳田秋声 「爛」
...その血が柘榴(ざくろ)を噛んで噛み散らしたように滲(にじ)んでいます...
中里介山 「大菩薩峠」
...だって御前には持てないじゃないか」「いいから下さい」鎖の先に燃える柘榴石(ガーネット)は...
夏目漱石 「虞美人草」
...柘榴(ざくろ)のように頭を割られた上...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...外記の命令で榴霰弾の扱い方を実習した...
久生十蘭 「ひどい煙」
...紅い柘榴(ざくろ)石の頸飾りをした彼女のスッキリした姿は...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...この下の柘榴(ざくろ)の花の咲いている百姓家だ...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
...乳をかけた柘榴の味...
横光利一 「欧洲紀行」
...彼は一番近くに垂れている石榴を摘まみ下げ...
横光利一 「旅愁」
...やぶれた傷口は柘榴(ざくろ)の如く膿(う)み...
吉川英治 「親鸞」
...熟(う)れた柘榴(ざくろ)のようにしてしまった...
吉川英治 「柳生月影抄」
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