...昨年(昭和二年)は概していうと雪の来ることがおそかった...
石川欣一 「針の木のいけにえ」
...概して二人の間に交換される会話は...
石川啄木 「鳥影」
...9.英人乃至フランス人が劇場の切符賣場や電車へたかる際には概して穩かに先を競ふなどの振舞のないことを見た者の眼には...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...概してわたしは、ゴントレットを受ける人が勧告されるとおりに、終点にむかってただちに勇敢にそしてあれこれ思案しないで進むことによってか、あるいは、「竪琴にあわせて神々の讃め歌を声たかく歌ってセイレンの声を掻き消して危難からまぬがれた」オルフェウスのように、わたしの思いを高いものに寄せることによってかして、これらの危険から見事に切り抜けた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...卒業後は概してあまり頑健という方ではなく...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...パリではこの種の広告は概して...
辰野隆 「パリの散策」
...概していへば、伊藤侯と大隈伯とは互ひに相似たる所之れなきに非ず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...概して「探偵小説」の進み行くべき道をいうなら幾度も述べたごとく...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...*生き物は概して好きでなかった...
額田六福 「解説 趣味を通じての先生」
...概して趣味が世俗的で...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...町幅は概して狭く...
萩原朔太郎 「猫町」
...概してほとんど訴訟の最後まで被告との結びつきを持っている弁護側ほどには知っていないのが通常の例である...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...概して、全ての無限数の部分の観念は無限延長の観念とそれぞれ同じ観念であり、また、いかなる有限延長も無限数の部分を含めないし、従って、いかなる有限延長も無限に分割できないのである、と結論する...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...其人柄の良否に論なく其間の概して穏ならざるは...
福沢諭吉 「新女大学」
...幾何学的の事項でも概して代数的に取り扱っている...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...また概して外に存在し得ないものである...
三好十郎 「俳優への手紙」
...概して思想家であるとともに行動家でもある人物であったように思われる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...送りがなも概して倹約する...
柳田國男 「書物を愛する道」
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