...不退の楽(らく)を極むべし...
芥川龍之介 「るしへる」
...クララは第一の世界に生い立って栄耀栄華(えいようえいが)を極むべき身分にあった...
有島武郎 「クララの出家」
...あたかも山の頂きを極むるも...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...人の歓呼すら荘大高妙を極むることあるに...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...初夏の頃は躑躅の觀、美を極むと聞く...
大町桂月 「鹿野山」
...物見岩の眺望に至つては、實に雄大を極む...
大町桂月 「十和田湖」
...懸崖にかこまれたる瀧壺も、幽邃の趣を極む...
大町桂月 「冬の榛名山」
...(借金の手紙として全く拙劣を極むるものと認む...
太宰治 「誰」
...常に強者の横暴を極むる事を見て義憤する時...
永井荷風 「浮世絵の鑑賞」
...常に強者の横暴(おうぼう)を極むる事を見て義憤する時...
永井荷風 「江戸芸術論」
...春信の板画は布局(ふきょく)設色(せっしょく)相共(あいとも)に単純を極む...
永井荷風 「江戸芸術論」
...国芳(くによし)らの画家に至つてはそれらの画題は忽(たちま)ち平凡となり最初春章の門人春英(しゅんえい)の作中に見たる幽霊の図の如きも文政(ぶんせい)天保(てんぽう)度(ど)の画家にあつては実に残虐を極むる血塗(ちまぶ)れの半死人にあらざれば満足せられざるに至れり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...慈覚大師に就いて顕密の二教を学びてその秘奥(ひあう)を極む...
中里介山 「大菩薩峠」
...なおさらその原因を極むるに由なく...
野中到 「寒中滞岳記」
...その身の奢(おごり)を極むること上聞に達し』とあるだけで...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...その最も幽邃深玄を極むる者と雖も尚詩形を借りたる論文に外ならず...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...甚しきは華美の頂上を極む可しと云ふ者あれば...
福沢諭吉 「帝室論」
...それよりもこの辺一帯は国家の経済を幇(たす)ける工業地になってこの堤上は自動車や貨物自動車の往来が頻繁を極むる枢要な道路になりたいと...
牧野富太郎 「植物記」
便利!手書き漢字入力検索