...「ソロモンの栄華の極みの時にだにその装ひ」は風に吹かれる一本の百合の花に若(し)かなかつた...
芥川龍之介 「西方の人」
...四楽しき極みはくれはどりあやめもたへなる衣手かやしほ味よきうま酒か柱ふとしき家くらかオー 否 否 否楽しき極みはなほあらん...
有島武郎 「遠友夜学校校歌」
...非常に迅速であるが又もの静けさの極みである...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...西洋に行きて商店を開かんと欲するものは愚の極みなり...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...実に何というてよろしいやら心細い極みである...
丘浅次郎 「教育と迷信」
...暴力を以て自分より弱い者にいうことをきかせるなどは野蛮の極みです...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...怖ろしさの極みであるけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...麻痺した貞操心!忌(いま)わしいものの極みだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...春の野の大野の極み...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...見苦しき死に様(ざま)ぞ恥の極みなる……」弟また「アーメン」と云う...
夏目漱石 「倫敦塔」
...森嚴の極みである...
羽田亨 「賢所御神樂の儀」
...今から思えば、きざの極みだが、俺は当時「ヴェルテルの悲しみ」をレクラム版で求めて之を常に懐中して、ならいたての独逸(ドイツ)語だから読める筈はないのに、時々開いては、ため息をついて居たものである...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...あゝ危きことの極みなりけり...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...」自慢もこゝに至ると太平楽の極みである――と私は呟きながら徐ろに胸をさすつた...
牧野信一 「武者窓日記」
...芸術と人生の澎湃極みなき魔宴(サバト)よ...
牧野信一 「浪曼的月評」
...この貴重な財産が無益に放棄される傾きのあるのは遺憾の極みです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...勿体なきことの極みと...
吉川英治 「上杉謙信」
...仮面に精髄を抜き去ったる肉骸を覆うてごまかさんとするは醜の極みである...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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