...心持だけは今なお昨日の如く...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...上私はかつて記紀万葉などにある七世紀前の大和言葉が今なお琉球諸島に遺っているという事を例に引いて...
伊波普猷 「土塊石片録」
...現にお里の釣瓶鮨(つるべずし)のあとも今なお連綿として残り...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...今なお勢力の中心は適当の地位を得る事が出来ずにいる...
大隈重信 「勢力の中心を議会に移すべし」
...彼はそれを今なお...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...あるいは印度においては今なお種姓(カスト)の観念が依然としてはなはだしく...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...今なおその痕跡を留めているにしても...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...今なお聞こえるほど...
中井正一 「美学入門」
...わたくしは唯墨堤の処々に今なお残存している石碑の文字を見る時鵬斎(ほうさい)米庵(べいあん)らが書風の支那古今の名家に比して遜色(そんしょく)なきが如くなるに反して...
永井荷風 「向嶋」
...今なお道子を恨んで居る旨をのべました...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...今なお徳行と幸福とにおいてかくも大きな・かくも驚嘆すべき・かくも永く衰えしぼまない・敬慕をうけているということこそ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それで私は今なお病床にある身だが...
柳宗悦 「民藝四十年」
...今なお教わるものが多々あろう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...今なおいろいろの文物を「煮て食い焼いて食う」ではないか...
柳田国男 「雪国の春」
...今なお一首のへぼ歌をも拝領していないものがいくらもある...
柳田国男 「雪国の春」
...石の舟なればこそ、貧しくとも、今なお、有る所にこうして有ることができたのじゃ...
吉川英治 「剣の四君子」
...今春来の不平不満は今なお鬱勃(うつぼつ)としていて...
吉川英治 「新書太閤記」
...どこか別の所から来た――それがどんな所か平易な言葉で明言するのを私は今なお躊躇っている(*1-3)...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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