...身(み)の楯(たて)は冬(ふゆ)の鳥打帽(とりうちばう)ばかりである...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...長上――目上のしかもたゞ自分より年が上だとか親だとか云ふことを楯にして自分の都合のためばかりに僅かばかりの経験とか何とかを無理な理屈にこぢつけて理不尽に服従させてもいゝと云ふやうな理屈があるでせうか...
伊藤野枝 「従妹に」
...菅笠を戴き、絲楯を負ふ...
大町桂月 「房州の一夏」
...「早く歸り度い」といふ矢も楯も堪らぬやうな心持が込上げて來るやうに覺えた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...もう平氣でその楯を持つて構へてゐなさる...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...幕閣の多くが武備手薄を楯にとつて「通商やむなし」といつた意見の表現の仕方にも...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...この若くて艱難をした新領主に楯(たて)を突く心は微塵(みぢん)もなくなつて居たのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...矢も楯もなくなってしまう...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...どんな親分の後楯があるか...
火野葦平 「花と龍」
...」は底本では「はいっていました」]妾はもう矢も楯もたまらないので...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...菜穂子の病状を楯(たて)にして...
堀辰雄 「菜穂子」
...楯(たて)、櫓(やぐら)を布(し)くによい地相ではありませぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...御楯(みたて)の王軍が行くところ...
吉川英治 「私本太平記」
...あのなかの御旗(みはた)楯無(たてなし)は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...院のおさばきに楯(たて)つく山門の衆を捕り抑えよと令せられて...
吉川英治 「親鸞」
...一ノ谷に楯籠(たてこも)っている平家方の全神経を...
吉川英治 「源頼朝」
...楯となってくれている沿岸山地のその向こうに聳えるものを透き見してしまうようなことがなければ良いのだが(*39)...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...また漱石に楯を突く態度をけしからぬと思ったこともない...
和辻哲郎 「漱石の人物」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??
