...祈祷を胸当てにして苦行を楯にして...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...白羽の甲(かぶと)銀の楯皆消えはてぬ...
石川啄木 「雲は天才である」
...その時に將軍山部の大楯(おおだて)が...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...おまえは、この楯、ゴオルデンよ、と嘘の英語つかいながらも、おまえの見たままの実相あやまたず表現し得た...
太宰治 「創生記」
...果してその笛塚山が楯を布いた跡かどうかは知らないが...
近松秋江 「箱根の山々」
...この若くて艱難(かんなん)をした新領主に楯(たて)を突く心は微塵(みじん)もなくなっていたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...竈(かまど)を楯(たて)に往来から見えぬように位置し)ゆうべここの門口まで一緒に来た忠太郎という男の事を...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...婚姻証書を楯(たて)にとって女を手放さないでおいて...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...この竜を殺す者はこの楯を得む...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...楯に乗つて帰りますよ...
牧野信一 「鏡地獄」
...妾のその悲しみのために、どうぞ……」「お言葉を邪魔します――この円卓子(まるテーブル)の一騎士に、あなたの悲しみのために満身の力を込めて、吾楯をとり、剣をふるふことが叶ふであらう幸福を与へて下さい...
牧野信一 「〔モダン紳士十誡〕」
...上の楯形をしたマンネンタケへ対し私は forma peltatus(これは楯形の意)の新品名を設け...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...正篤の健康を楯にねばりとおしたらしい...
山本周五郎 「桑の木物語」
...楯に倚(よ)って居眠っていた...
吉川英治 「三国志」
...御旗(みはた)楯無(たてなし)の所有慾(しょゆうよく)にそそられたものでもない...
吉川英治 「神州天馬侠」
...楯(たて)としていう強気に過ぎまいが……」「いや...
吉川英治 「新書太閤記」
...娘を渡すことは相ならん」「公命に楯(たて)を突き召さるか」「拙者も...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...そこでガマは剣、槍、楯などを贈った...
和辻哲郎 「鎖国」
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