...一滴も飲む水はない(楽人たちエイフア! エイフア! と叫び銅鑼を鳴らす)青年あの叫び声は何か山々に沿うて聞えるあの物音は楯に剣をぶつけてゐるのは誰だらう老人あの女は山国の強い女たち...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「鷹の井戸(一幕)」
...」と小芳が楯(たて)に...
泉鏡花 「婦系図」
...忍男の矢が最後の鐵楯に立つて歡呼の聲の湧き立つた時には...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...かれ其地(そこ)に號けて楯津(たてづ)といふ...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...かなり丈夫の楯(たて)を一つ持っている...
太宰治 「春の盗賊」
...誰に聞かれても尤もな道理を楯(たて)に...
谷崎潤一郎 「細雪」
...すると赤の士は、急ぎ(in haste)物の具に身を固めたが、悉く皆紅ないの血潮の色、――鎧兜も、槍も楯も...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...」矢も楯もたまらず紙をつかみ取り...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...少なくともあなたは岡部の言葉を有力な楯とした...
豊島与志雄 「常識」
...三度笠に糸楯(いとだて)の旅慣れた男が一人...
中里介山 「大菩薩峠」
...松の木のおひしげりたればうなねつき額づきみればひた丘の木の下萱のさやけくもあるかおなじく北の陵へまかる途にて向井野の稗は穗に出づ草枕旅の日ごろのいや暑けきに北の陵にて物部の建つる楯井の陵にまつると作れその菽も稗も舳の松より海原をうちわたす雲の立ちければ雨ないたくもちてなよせそ茅淳(ちぬ)の海や淡路の島に立てる白雲住吉の松林を磯の方にうちいでゝよめる住吉の磯こす波の夕の鷺とびわたれ村松がうれゆ三十日...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...私は矢も楯もたまりませんでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は矢も楯(たて)もたまらないほど心配になり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...嘗て St. Jeorge の楯に圧し潰ぶされた筈の“Burning Dragon”“Black King”“Giant Blanderon”などゝいふ巨大な怪物が再び勢ひを盛り返して押し寄せて来るのではないか……...
牧野信一 「円卓子での話」
...古代の楯(たて)...
森鴎外 「文づかい」
...全船隊は「すわ!」とばかり船楯(ふなだて)にむらがり立ッて...
吉川英治 「私本太平記」
...大久保長安(おおくぼながやす)の手勢(てぜい)がギッシリ楯(たて)をうえていて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...「来たか」秀吉は営中の楯(たて)を敷きならべた上に毛皮を展(の)べさせて坐っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
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