...此の如く人文程度の低い日本では西欧知識の断片零楮も猶お頗る愛惜しなければならない...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...楮で作つた綱は白い...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...外に積んだ楮(かぞ)のなかから...
徳田秋声 「あらくれ」
...浜木綿とは浜に生じているハマオモトの茎の衣を木綿(ユフとは元来は楮すなわちコウゾの皮をもって織った布である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...それゆゑ自強して息(や)まざらむと欲する意が楮表(ちよへう)に溢れてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...今一番沢山用いているのは楮(こうぞ)に紅殻(べにがら)を入れた紙であります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...同じく楮で同じく水で同じく流漉(ながしずき)で漉くのでありますから...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...純楮の手堅い紙を漉いて板干にしてくれた...
柳宗悦 「和紙十年」
...雁皮(がんぴ)と楮(かうぞ)と三椏(みつまた)と...
柳宗悦 「和紙の美」
...楮(こうぞ)の皮を以(もっ)て糸として織るものなり...
柳田国男 「木綿以前の事」
...楮は今日でも林木(りんぼく)と畠作物(はたさくもつ)との中間の...
柳田国男 「木綿以前の事」
...楮(こうぞ)の紙の手に入らぬ時代...
柳田国男 「雪国の春」
...楮と葡萄とは苗木を東京より取寄せて寺内に移植し...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...新発行の楮幣(ちょへい)などが...
吉川英治 「私本太平記」
...いつもの遊女宿(あそびやど)で楮幣を出したら...
吉川英治 「私本太平記」
...千鳥棚のべつな函から新しい楮幣を出して...
吉川英治 「私本太平記」
...楮幣を紙きれ扱いにして...
吉川英治 「私本太平記」
...さっそく楮幣をかきあつめ...
吉川英治 「私本太平記」
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