...この点だけは実に業腹(ごふはら)だつた...
芥川龍之介 「解嘲」
...むざむざ中尉に返すのもなんとなく業腹(ごうはら)だった...
高見順 「いやな感じ」
...主人を笠に云ひ寄つたなぞと思はれるのも業腹(ごふはら)だから...
武田麟太郎 「一の酉」
...お浜のような気の勝った女にはたまらない業腹(ごうはら)です...
中里介山 「大菩薩峠」
...負けぬ気の業腹(ごうはら)があるようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...聞かれて知らねえというのも業腹だから...
中里介山 「大菩薩峠」
...あんまり業腹(ごうはら)だから...
夏目漱石 「永日小品」
...お重はそれを見て業腹(ごうはら)だか何だかますます騒々しい声を立てた...
夏目漱石 「行人」
...業腹(ごうはら)だというので...
夏目漱石 「三四郎」
...業腹(ごうはら)だった...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...一と晩の違ひで三千兩の始末をされるのも業腹(ごふはら)だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三輪の親分に先手を打たれちや業腹(ごふはら)ぢやありませんか」ガラツ八は一生懸命に説き立てました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「三輪の萬七親分ですよ」「フーム」「業腹(ごふはら)ぢやありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...忌々しい握り屋め!彼にはソバケーヴィッチの仕打が業腹(ごうはら)でならなかったのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ルグナンシェはいなかったがそのまま帰るのも何となく業腹だったので...
松本泰 「日蔭の街」
...黙って逃げるのも業腹(ごうはら)だねえ――眺めまわすと...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...少々業腹(ごうはら)ではあったが...
夢野久作 「少女地獄」
...いまだに金井さんの体術にかなわねえなあわっしも業腹で堪らねえ...
吉川英治 「剣難女難」
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