...あるいは業腹(ごうはら)らしいお松さんに無言ののろけを買わせている...
芥川龍之介 「葱」
...ここでむざむざカイツマる(つかまる)のは業腹だ...
高見順 「いやな感じ」
...主人を笠に云ひ寄つたなぞと思はれるのも業腹(ごふはら)だから...
武田麟太郎 「一の酉」
...訊(き)くのも業腹(ごうはら)なので...
徳田秋声 「縮図」
...私も帰りたいのは山山だけれど悪くもないのを残されたのが業腹(ごふはら)なのでいつまでも泣きかかつてはこらへ...
中勘助 「銀の匙」
...買はずに帰るのも業腹(ごふはら)だつたので……...
中戸川吉二 「イボタの虫」
...それらの人は又自分が信者になれないのは発覚して殺される事が怖いからだと人から思はれたり自分でも思ふ事が業腹(ごふはら)なので...
長與善郎 「青銅の基督」
...十手捕縄を預かってこんなことを言うのは業腹(ごうはら)だが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三輪の親分に先手を打たれちゃ業腹(ごうはら)じゃありませんか」ガラッ八は一生懸命に説き立てました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ルグナンシェはいなかったがそのまま帰るのも何となく業腹だったので...
松本泰 「日蔭の街」
...黙って逃げるのも業腹(ごうはら)だねえ――眺めまわすと...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...少々業腹(ごうはら)ではあったが...
夢野久作 「少女地獄」
...手酌に重なる熱燗(あつかん)の酒と業腹とが煮え合って...
吉川英治 「江戸三国志」
...このまま捨てておくのも業腹だし...
吉川英治 「江戸三国志」
...業腹(ごうはら)も煮えましょう...
吉川英治 「私本太平記」
...業腹(ごうはら)が煮(に)えてたまらず...
吉川英治 「私本太平記」
...吉次は業腹(ごうはら)でならなかった...
吉川英治 「源頼朝」
...業腹(ごうはら)でならねえ」とか...
吉川英治 「宮本武蔵」
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