...幾分の同情を繋ぐ楔子(くさび)になつたのであらう...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...楔形文字(せっけいもじ)のような...
芥川龍之介 「MENSURA ZOILI」
...家の中は楔(くさび)がゆるんだやうになつた...
有島武郎 「お末の死」
...一八七〇年代のころにこれと全く同様な内容を楔形文字で記した物語が発見され...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...楔形(くさびがた)に削(けず)られたその恰好から丈けでも明かである...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...楔型(くさびがた)の石塊が三つ四つ首を出している...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...兜(かぶと)の前についている剣に楔(くさび)を入れることを忘れて...
高村光太郎 「回想録」
...日本と中国との永遠の友情の楔(くさび)となるのだ」国際優秀機は...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...同棲(どうせい)生活がその楔(くさび)として長く結婚の室(へや)を有することは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お角さんが楔(くさび)を入れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...谷底へついて見ると紐のちぎれさうな脚袢(きやはん)を穿いた若者が炭竈(すみがま)の側で樫(かし)の大きな榾(ほた)へ楔(くさび)を打ち込んで割つて居るのであつた...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...シェバの女王の生い立ちを伝える楔形文字の土板も...
中谷宇吉郎 「千年の時差」
...銅箱の底に銅の楔(くさび)をつけてその楔の先端に霜の結晶を作るようにして...
中谷宇吉郎 「雪」
...初めは毛の代りに木や銅の楔(くさび)を置いてそれに霜をつけることにしたのである...
中谷宇吉郎 「雪」
...その農家に楔でも打ち込んだやうに...
葉山嘉樹 「万福追想」
...青光りのする楔型の黒い顎髯とともにペロオの妖精物語に取込まれて...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...楔形の顎鬚を生やしたのが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...たちまち楔に裂かれた三つが意外な開きで散っていった...
横光利一 「旅愁」
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