...ある古い楔形文字で記された古文書に...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...楔型(くさびがた)の石塊が三つ四つ首を出している...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...楔子(くさび)を打つて放つて打ち殺してしまいました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...その巨大な縦隊にたくみに喰い込む楔(くさび)を打ちこんでそれを裂き...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...これは組み立ての時に、どうしたことか、楔(くさび)をはめることを忘れたので、根が締まっていないので風で動いたので、楔一本のため、どれ位心配をしたことか...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...楔(くさび)のように道を開いて進んだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...お角さんが楔(くさび)を入れて...
中里介山 「大菩薩峠」
...粘土(ねんど)の板に硬筆(こうひつ)をもって複雑な楔形(くさびがた)の符号(ふごう)を彫(ほ)りつけておった...
中島敦 「文字禍」
...上流の楔形の空を横さまに...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...よく漁師が鉄の楔を底の岩に打ち込んでは岩をはがしてゐるのを見ることがある...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...百貫あまりの御影石(みかげいし)の下だ――左の小さい楔(くさび)を取ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どこにか総括すべき楔点を先づ看出さなければならない...
平出修 「逆徒」
...千人の力を以てしても楔の抜けたまま空廻いしつつある巨大なフライ・ホイルを如何ともすることが出来ない...
細井和喜蔵 「モルモット」
...両面において総計三千余行の楔状文字が刻せられているのである...
穂積陳重 「法窓夜話」
......
牧野富太郎 「植物一日一題」
...木に楔(くさび)を打ち込んで半ば裂けた中に楔を留めた処や兎の頭を見た妊婦は必ず欠唇の子を生むと...
南方熊楠 「十二支考」
...頭を楔(くさび)のように細い竹と竹との間に押し込んだものと見えて...
森鴎外 「雁」
...頭上では南の国からたくみに空気をつんざく楔形をなしておしよせてきた野禽が高声で鳴いた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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