...けれども大久保湖州の名は未だ彼等の椽大(てんだい)の筆に一度たりと雖(いへど)も上つたことはない...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...椽端(えんがわ)に端居(はしい)して...
巌谷小波 「こがね丸」
...日蔭になつてる方の側ではもう椽台を出してゐる家(うち)がある...
中原中也 「夏の夜の話」
...初めのうちは椽(えん)に近く聞えた声が...
夏目漱石 「草枕」
...変り色の厚い(ふき)の椽に引き擦るを軽く蹴返(けかえ)しながら...
夏目漱石 「虞美人草」
...背を椽(えん)に...
夏目漱石 「虞美人草」
...見ると椽側に絵の具箱がある...
夏目漱石 「三四郎」
...椽側から座敷を見回すと...
夏目漱石 「三四郎」
...代助も椽側迄来(き)て...
夏目漱石 「それから」
...椽側迄射返(いかへ)したが...
夏目漱石 「それから」
...はてなと明け放した椽側から上(あが)って主人の傍(そば)へ寄って見ると見馴れぬ客が来ている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...泥足のまま椽側(えんがわ)へ上(あが)って座蒲団の真中へ寝転(ねこ)ろんで見るといい心持ちだ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...吾輩は例のごとく椽側(えんがわ)へ出て午睡(ひるね)をして虎になった夢を見ていた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「やあ」と云って武右衛門君に軽く会釈(えしゃく)をして椽側(えんがわ)へ近い所へ座をしめた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...さすがに一方口(いつぱうぐち)にはあらで山の手の仕合(しやわせ)は三尺ばかりの椽の先に草ぼうぼうの空地面...
樋口一葉 「にごりえ」
...椽側の隅に古く土に汚れた書籍が一塊りになつてゐた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...堀口は椽側から座敷の中を覗くと...
牧野信一 「南風譜」
...猫入らずでは天井裏や椽(えん)の下に不用なものが残る...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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