...留吉はシャンとした背広に、黒い喋(ちょう)ネクタイをしめて紳士になりすましていたし、おキミはどこで借りて来たのか、三越の食堂ガールがつけているような裾(すそ)のみじかいセルの洋服をきて年齢が三つ四つも若くなっていたし、椋島は椋島で、留吉の衣裳を借りたらしく、コールテンのズボンに、スェーターを頭から被ったという失業者姿であった...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...この道ばかりは何とやら云いますからね」その噂にのぼった椋島技師は...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...宝ものを椋の木の根方に埋めたが...
海野十三 「少年探偵長」
...病院(びょういん)の庭(にわ)には椋鳥(むくどり)が切(しき)りに鳴(な)いてた折(おり)しも...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...そういってからたばこに火をつけるあいだ黙っていてまいねんわたくしは巨椋(おぐら)の池へ月見にまいるのでござりますがこよいはからずもこのところを通りましてこの川中の月をみることが出来ましたのは何よりでござります...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...椋鳥(むくどり)を入れた鳥籠(とりかご)...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...盛り場である人がなんの気なしにとった写真に掏摸(すり)が椋鳥(むくどり)のふところへ手を入れたのがちゃんと写っていたという話を聞いたこともある...
寺田寅彦 「カメラをさげて」
...露人来りて樺太(からふと)及び蝦夷(えぞ)を椋(かす)めぬ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...椎や椋や榎や楓や...
豊島与志雄 「樹を愛する心」
...椋鳥は一生けんめいに羽ばたきしました...
豊島与志雄 「椎の木」
...その椋鳥を撃ち始めました...
豊島与志雄 「狸のお祭り」
...じっと椋の木を見上げながら...
豊島与志雄 「狸のお祭り」
...然し學校の放課後といふと何時も椋鳥は遠い空へ遁げて移るのであつた...
長塚節 「開業醫」
...背戸川の堤の上に青々と繁つて高く突き立つて居る椋の木に登つて...
新美南吉 「椋の實の思出」
...椋鳥もうれしさうに...
野口雨情 「仲のわるい姉妹」
...所謂椋鳥のやうな風をしてゐる...
森林太郎 「混沌」
...何だか締りの無いやうな椋鳥臭い男が出て來て...
森林太郎 「混沌」
...ふたたび椋の幹(みき)に抱(だ)きついて...
吉川英治 「神州天馬侠」
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