...これは題名を「棠陰比事」になぞらえているが...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...海棠(かいどう)は十五六の少年と十四五の少女を見る様...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...この秋海棠は杉垣のまだ引き抜かれない前から...
夏目漱石 「門」
...「海棠の露をふるふや物狂ひ」と云ふ句をつくつてゐる...
林芙美子 「旅人」
...しかるに同じ徳川時代にカイドウと称えて漢名の海紅すなわち海棠に充(あ)てたものは...
牧野富太郎 「植物記」
...秋海棠(しゅうかいどう)を一に八月春と名づけ...
牧野富太郎 「植物知識」
...他年榛軒の嗣となるべき棠軒淳良(たうけんじゆんりやう)が...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...棠軒良安の治を受けて歿した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」此年棠軒二十六、妻柏二十五、子棠助一つ、女長六つ、良四つ、全安の女梅十、柏軒五十、子鉄三郎十一、女洲十九、国十六、安八つ、琴五つ、妾春三十五、榛軒未亡人志保六十であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...棠軒は此年福山に徙(うつ)ることを命ぜられ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...棠軒と同行した医師は五人であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」その三百四十一棠軒従軍日記は己巳二月六日に至つてゐた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」前年九月八日に歿した棠軒の姉があつた事は上(かみ)に見えてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此婚嫁は棠軒がその愛する所の女を出して...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...棠軒は六月八日に家禄「十四石七斗」を奉還せむことを請うて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...七月に棠軒は子徳(めぐむ)を算術の師前川某の許に遣つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...次で置鹽棠園(おしほたうゑん)さんの手紙が來て...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...然るに試験して見ると、汽缶は十二分に沸き立ちながら、鉄管へは熱湯少しも通ぜず、夜通し焚いても依然温度上らず、こんな筈ではなかったがと、汽缶職工を責めて幾度改良しても、最初の設計を誤ったため結局大失敗、そのうち春も三月となってもう温室も間に合わず、それでも牡丹、藤、海棠など収容し、炭団(たどん)の火で温度を保ち、四月はじめにぽつぽつ咲いたのがせめてもの腹癒せ...
山本笑月 「明治世相百話」
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