...海棠の雨に逢ひでもしたやうにかへつてその心を惹くらしく...
田山花袋 「道綱の母」
...窓先にある柿や海棠林檎(かいどうりんご)の若葉に雨がしとしと灑(そそ)いで来る...
徳田秋声 「黴」
...秋海棠の花が門をはいった片隅に咲いていたのでみると...
豊島与志雄 「運命のままに」
...園は母がつくつた海棠の和歌(うた)の数々に節をつけて口吟みながら薄明けの街道を進んでゆくと...
牧野信一 「淡雪」
...海棠の花が盛りになつたから見物に来るやうにわざ/\迎へに来たのだ――といふことを冬子は酷く応柄な調子で彼に告げた...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...よからぬ酒に胸を病む秋佳棠(かとう)句の表は悪(わろ)き酒を飲みて胸わるくなりたりといふまでなり...
正岡子規 「俳諧大要」
...榛軒は其時に至るまで棠助(たうすけ)と称し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...且棠軒の主正弘は四年前に洋医方に対する態度を明にしてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此年多紀宗家では棠辺(たうへん)が和宮の東下を迎へまつらむがために京都に往つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...亦棠軒の手記で、徳(めぐむ)さんの蔵する所である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」その三百四十一棠軒従軍日記は己巳二月六日に至つてゐた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...七月九日に棠軒は深津郡(ふかづごほり)吉津村に移住せむことを請うて允(ゆる)された...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此二事は棠軒公私略も亦これを載せてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」是が棠軒の女長の津山碧山に嫁した顛末である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...棠軒の書を託した阿部は阿部正貫(まさつら)である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...秋海棠(しゅうかいどう)が敷居と平らに育った...
森鴎外 「カズイスチカ」
...棠園さんの手許でも猶(なほ)不明の廉(かど)があるさうである...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
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與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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