...棟瓦(むねがわら)にも響き転げる...
泉鏡花 「歌行燈」
...ひとしきり屋棟が軋みつづけた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...屋根の棟をゆりうごかして...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...彦さんと音さんはよく棟梁の居ない時なんか面白い話をして笑い合っていた...
豊島与志雄 「少年の死」
...棟引くと掛けし毛綱ぞ...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...母の寝ている部屋の屋根の棟(むね)で...
沼田一雅 「白い光と上野の鐘」
...――公儀御用御大工棟梁依田土佐の下請負で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼の國人の著書既に充棟なるのみならず...
原勝郎 「貢院の春」
...あなたの病気は死ななきゃ治(なお)らないと云われて……」冷え冷えとした内庭に面した病室の窓から向側の棟(むね)をのぞむと...
原民喜 「美しき死の岸に」
...そりのついている馬をうしろの翼になっている棟(むね)の近くまでつれていき始めた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...「ご心配下さいますな、仕事の方は何とか片づけておきます、棟梁も、まアそれは、お前がいるので安心しておると、床のなかでそう云いましたが」「それは勿論(もちろん)――ただ、この季節じゃ」と阿賀妻はうすく笑った...
本庄陸男 「石狩川」
...私は母方の親戚(しんせき)がN侯の側近を勤めてゐた僅(わづ)かの関係が縁で本邸をめぐる家来長屋の一棟(ひとむね)に寄寓(きぐう)し...
宮地嘉六 「老残」
...この福渡氏の東側の一棟を借りて...
柳田国男 「故郷七十年」
...そのなかでも貧しげな古びた幾棟かのなかに...
山本周五郎 「日本婦道記」
...ほかに番士たちの住む丸太小屋が三棟ある...
山本周五郎 「風流太平記」
...唐人館(とうじんかん)の棟(むね)がならび...
吉川英治 「神州天馬侠」
...棟(むね)の梁(はり)が軋(きし)む...
吉川英治 「親鸞」
...彼方此方(あちこち)の棟を見まわしていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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