...昔ある所にね」という風にナイチンゲールが胸を棘(いばら)にかき破られてその血で白の花弁を紅に染めたというオスカー・ワイルドの小話を語り始めた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...棘(とげ)のある毒物の感じである...
太宰治 「春の盗賊」
......
立原道造 「優しき歌 ※[#ローマ数字1、1-13-21]・※[#ローマ数字2、1-13-22]」
...丸い棘のある実が生って居るのを...
田山花袋 「新茶のかおり」
...しかるがゆえにこの天荊地棘(てんけいちきょく)の世界に奔走して幸いにその目的を成就するを得るに及んではただ意の欲するままなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...花咲ける聖(きよ)き棘(いばら)が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...今日ではすっかり荒廃と荊棘(いばら)とに帰してしまっている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...今迄盛んに空中に撒き散らされた罵詈が綿(カボック)の木の棘の様にチクチクと彼の皮膚を刺すのを感じた...
中島敦 「南島譚」
...棘のような異物を取り除くのに巧みである...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...槍の棘なんか立てられてたまるものですか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...此荊棘(このいばら)の中(なか)すくひ出(だ)してと...
樋口一葉 「曉月夜」
......
柳田国男 「故郷七十年」
...大熱のため口中は渇(かわ)いて棘(いばら)を含むがごとく...
吉川英治 「三国志」
...けれど女性の棘は必ずしも拒否の表情とは限らない...
吉川英治 「私本太平記」
...さびしさに嘆く時、かなしむ時、その氷柱や棘は、心を刺す...
吉川英治 「親鸞」
...棘(とげ)を含んでくる言葉を...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...棘々(とげとげ)とたったままだし...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...棘(とげ)のある花だ...
吉川英治 「柳生月影抄」
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