...棗が若葉を出してゐた...
種田山頭火 「行乞記」
...柿が芽ぶいた、棗はまだ/\、山萩がほのかに芽ぶかうとしてゐた、藤はもう若葉らしくなつてゐた...
種田山頭火 「其中日記」
...白百合の花のすがれてはゐれど緑平老に・あれからもう一年たつた棗(ナツメ)が咲いて六月三十日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...ゆすらや棗はさほどでもないのを意地きたなでひとつも枝には残さない...
中勘助 「銀の匙」
...棗(なつめ)などの果樹が欝然(うつぜん)と生茂(おいしげ)り...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...或は徴の号棗軒(さうけん)を一に桑軒にも作つたものか...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...露次ぐちにあった棗(なつめ)の樹...
山本周五郎 「柳橋物語」
...すると大きな棗(なつめ)の木が五...
吉川英治 「三国志」
...早熟な彼女はまだ青い棗(なつめ)みたいに小粒であったが...
吉川英治 「三国志」
...棗とやら、それへ乗って、どこへなと翁に送ってもらうがよい」「えっ...
吉川英治 「私本太平記」
...「棗(なつめ)――」と...
吉川英治 「私本太平記」
...棗(なつめ)のような目をクルッとさせて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...お百姓の穀(こく)を喰いつぶしているよりはましじゃろが」「茶事につかう棗(なつめ)など仕上げたところで...
吉川英治 「新書太閤記」
...ちょぴり棗をあげやしょうか」「いや...
吉川英治 「新・水滸伝」
...さっきの棗商人(なつめあきんど)が...
吉川英治 「新・水滸伝」
...……それで国もとも濠州の同村、行く先は東京(とうけい)、商売は棗売り...
吉川英治 「新・水滸伝」
...掌(て)には三粒の棗(なつめ)の核子(たね)を握っていたし...
吉川英治 「新・水滸伝」
...巨(おお)きな棗(なつめ)の樹が平庭(ひらにわ)の一方にあった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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