...そのまた鉄格子(てつごうし)の門の向うには棕櫚(しゅろ)が何本もそよいでいる...
芥川龍之介 「浅草公園」
...そこには四五本の棕櫚(しゅろ)の中に...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...若き棕櫚(しゆろ)は重(おもき)を負ふこといよ/\大にして...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...棕櫚縄(しゅろなわ)つきの生担(いけたご)を...
石井研堂 「東京市騒擾中の釣」
...蘭、おもと、松、棕櫚、こんな物へ弟の馨は亡き人を忍ぶつもりで毎日水をやつてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...丁度棕櫚(しゅろ)の鉢植の置かれている陰から...
海野十三 「蠅男」
...その棕櫚(しゅろ)で作った幅の広いマットを...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...私は芥川が山吹、棕櫚の葉に、等等の詩稿をみせながらあれこれなほしてゐたことや、アンテナといふことをいつてゐたのを思ひだす...
小穴隆一 「二つの繪」
...棕櫚(しゅろ)の葉の如く...
太宰治 「春の盗賊」
...庭には枝ぶりのよい梅や棕櫚(しゅろ)などがあった...
徳田秋声 「黴」
...棕櫚(しゆろ)はさや/\と月に囁(さゝ)やく...
徳冨蘆花 「良夜」
...棕櫚の鞭で頭をたたくことのほかはなにもかも気に入つてた先生はもう顔を見ることもできない...
中勘助 「銀の匙」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...奇妙な棕櫚(しゆろ)の枝と天童の頭の浮彫(うきぼり)がしてあつて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...棕櫚(しゅろ)の樹が立っていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...あなたのために成功の棕櫚(しゅろ)を取りましたでしょう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...かのソクラテスは棕櫚の葉をかちえたりという...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そのとき宮子の視線はさきから棕櫚(しゅろ)の陰で沈んでいた参木の顔を見つけると...
横光利一 「上海」
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