...ハタとそこで酒井が棄てると...
泉鏡花 「婦系図」
...その死んだ男の借金の支払のために自分たちの分捕品を見棄てる気になるということは...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...岡田は片端から兵器を棄てることで全身で戦争を拒絶したのであろう...
田中英光 「さようなら」
...刀を棄てることは...
直木三十五 「南国太平記」
...しゅっと云わせた燃え残りを池の水に棄てる...
夏目漱石 「虞美人草」
...新らしい画策を棄てることが出来なかったのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...どうしても棄てることの出来ないのは三阪等と企てたある計画であつた...
平出修 「計画」
...彼は決して自分の計畫を棄てるのではない...
平出修 「計畫」
...譬(たと)えば封建の時代に武家は百姓町人を斬棄てると言いながら実際に斬棄てたる者なきが如く...
福沢諭吉 「新女大学」
...自分の嬰兒を投げ棄てる母親はいないであらう...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「印度の婦人へ」
...今やそれはまったく私を見棄てるのほかはない...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...その作家が自分を棄てるのにどれだけ獨得の苦痛をかけたか...
堀辰雄 「小説のことなど」
...まさか棄てるわけにもゆかず...
牧野信一 「地球儀」
...どうしてもおすゑを一と目見たいといふ考へを棄てることができずに...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...一同刀を棄てるが好い」と云つて...
森鴎外 「大塩平八郎」
...美しさを見棄てるか...
柳宗悦 「工藝の道」
...もし沖縄が彼自らの言葉を棄てるなら...
柳宗悦 「民藝四十年」
...それでも抜いて棄てるのは伝統と言ってよい...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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