...これだから本の上被い紙はやたらに棄てるわけに行かぬ...
石川欣一 「可愛い山」
...ひいては文学を棄てるまでに導かれたことを彼に告げずにはゐられなくなつた...
ヴァレリイ 坂口安吾訳 「〔翻訳〕ステファヌ・マラルメ」
...道に棄てると云ふ様なこともありまして...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...ブルジョア哲学の諸範疇――機械論・又形而上学――を棄てることが出来ないばかりに...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...いつともなく古式を棄てるようになった...
永井荷風 「葛飾土産」
...外に向って噛んで棄てるような声...
中里介山 「大菩薩峠」
...しゅっと云わせた燃え残りを池の水に棄てる...
夏目漱石 「虞美人草」
...内容は實在的他者の象徴としての意義を棄てるが...
波多野精一 「時と永遠」
...その誤つた考へを棄てるやうにと歎願したりしはじめた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...政府もまたこれを見棄てることは出来ない筈(はず)だ...
本庄陸男 「石狩川」
...馬の糞(ぼろ)を棄てる箱があつたので...
森鴎外 「金貨」
...なぜなら自然の守護を棄てる力も...
柳宗悦 「工藝の道」
...また醜を棄てることで選ばれる美でもないのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...親を棄てるなんていうことがあるのかと思う子どもたちでも...
柳田国男 「母の手毬歌」
...そんなにして棄てる位なら...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...押えようとすると大工道具を投棄てるが早いか驀地(まっしぐら)に構内へ逃込んだ...
夢野久作 「二重心臓」
...それでも足りなけあ紅茶を棄てる事だ...
夢野久作 「焦点を合せる」
...大抵の人がその長く慣れ来った資本用途を棄てるに当って感ずる嫌気の念の強さに応じて...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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