...滅亡と死のみを呼吸する雰囲気中に生命を産出するより寧ろ彼女は母権の光栄を永久に棄てるであらう...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「結婚と恋愛」
...焼いて棄てるにしては勿体(もったい)なし...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...をんなが附属品をだんだん棄てるとどうしてこんなにきれいになるのか...
高村光太郎 「智恵子抄」
...ヨアンネス少年の服を脱ぎ棄てると...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...これをしまっといて……しまっといて」と殿下の手紙を投げ棄てると同時に...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...襟くらい棄てる所は幾らもある...
オシップ・ディモフ Ossip Dymoff 森鴎外訳 「襟」
...反對する心を棄てるやうに...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...いつともなく古式を棄てるようになった...
永井荷風 「葛飾土産」
...米を海へもって行って棄てることだなどといっていたものである...
中谷宇吉郎 「詩人への註文」
...罐詰のあいたものはもちろん棄てる...
中谷宇吉郎 「捨てる文化」
...「実は今晩限りで大川に投げ棄てる積りであったが...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...操を棄てるやうな人間をお愛しにはなりませんから...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...どうしても棄てることの出来ないのは三阪等と企てたある計画であつた...
平出修 「計画」
...そんな懸念はむしろ棄てるべきだ...
牧野信一 「鬼涙村」
...一日も速かに怒山の里を見棄てる決心だつた...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...歴史的研究を見棄てることは人間の認識を斷念することである*...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...水を棄てる...
森鴎外 「鶏」
...その気味のよさ……大事な金を遣い棄てる...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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