...道理が許さねば之(これ)を棄てる――ただそれ丈である...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...自分の特殊な地位を棄てるのである...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...正造は一身を棄てる日が...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...吾々は事実と科学的概念構成との独立というリッケルトの根本的な立場を棄てることを強いられることになって来た...
戸坂潤 「科学方法論」
...いつともなく古式を棄てるようになった...
永井荷風 「葛飾土産」
...短くなつた燃えさしの麦束はぽつと傍へ投げ棄てる...
長塚節 「隣室の客」
...しゅっと云わせた燃え残りを池の水に棄てる...
夏目漱石 「虞美人草」
...赤合羽に包んで橋の袂(たもと)に棄てるといふのは腑に落ちないことだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その誤つた考へを棄てるやうにと歎願したりしはじめた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...いますぐロダンを見棄てるわけにも行かない...
堀辰雄 「日時計の天使」
...水も溜まらず斬つて棄てると云ふところから...
正岡容 「吉原百人斬」
...王占いてかの蟒卵(ぼうらん)を掘り出し焼き棄てると疫が息(や)んだ...
南方熊楠 「十二支考」
...今の制度を棄てるべきではないか...
柳宗悦 「工藝の道」
...市民が投げ棄てる食物の余りは...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...かれらはおのれの血に生きている伝統を棄てることにもさして苦痛を感ぜず...
山本周五郎 「新潮記」
...そんなものは焼き棄てるのが当然でしょう」「いえ...
夢野久作 「暗黒公使」
...それによってスエズへ直航するかしないか……又は新嘉坡へ引返すにしても、荷物を棄てるか、棄てないかを決定する……...
夢野久作 「焦点を合せる」
...現在(いま)の活計(たつき)を棄てるわけにはゆかぬ」と答えた...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??