...舷側に吊った縄梯子(なわばしこ)の方へ歩いていって...
海野十三 「火薬船」
...後に聞いて梯子駆け上れば艫(とも)に水白く泡立ってあたりの景色廻り舞台のようにくる/\と廻ってハンケチ帽子をふる見送りの人々...
寺田寅彦 「東上記」
...革鞄と毛布と蝙蝠傘(こうもりがさ)とを両手一ぱいにかかえて狭き梯子を上って甲板に上がれば既に船は桟橋(さんばし)へ着きていたり...
寺田寅彦 「東上記」
...殆ど滑稽突梯に陷ると雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...この天下堂の梯子段(はしごだん)を上(あが)るのが一番軽便(けいべん)な手段である...
永井荷風 「銀座」
...いつのまにか組立てた梯子を、軒へ立てかけた米友は、「お武家さん、ひとつこの屋根へ登って、見物しようじゃねえか」「こりゃ梯子、時に取っての見付物(めつけもの)だ」この場合において恰好(かっこう)な見付物であり、機敏な思いつきでもあると感心し、二人の浪士はお辞儀なしに、梯子を登り出し、垂木(たるき)のあたりへ手をかけて、上手に屋根の上へはね上りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...梯子を投げかけてくれたものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...大和國たふの峰にやどりて梟のなくをきゝてよめるゆふ月のひかり乏しみ樹のくれの倉梯山にふくろふのなく四日...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...よく背負梯子や籠などを負っては...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...危険いから』と言ひながら先に立つて梯子を上つてゆく...
野口雨情 「札幌時代の石川啄木」
...若旦那は裏梯子から登つて行くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...窓の下に梯子を置いた跡のあつたのを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その梯子(はしご)を降りて行きました...
野村胡堂 「向日葵の眼」
...梯子をおろして待っていると...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...磐梯の麓をめぐつて行く汽車もそちらへ...
水野仙子 「道」
...竜舌蘭と梯梧と阿旦とパパイヤなどの植物達が...
山之口貘 「私の青年時代」
...梯子(はしご)段を登って来る人の...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...梯子の中途から云って...
吉川英治 「大岡越前」
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