...図‐111図‐112図‐113この写生図で、私は水の洩る機械、水を運んでいる二人の男、屋敷の塀に立っている標章持ち等の概念を示そうと努めたのであるが、実際の火事場にはこんな機械が数台あり、その殆ど全部が洩り、人々が水を運搬し、梯子や、消火用の棒や杖を持って、叩いたり撲ったりして建物を引き倒し、すべての人が怒鳴り、十中八、九までが灯のついた提灯を持っている...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...健は勢ひよくドン/\梯子を上つて行つた...
石川啄木 「足跡」
...さてその夜ここの伽藍の釣合のよく取れた本陣が、十字架形に腕を廣げて眠るとき、梯子の上から、はるかに遠くを望めば、軍兵たちが燒打にした一村の焔が夜天に尾を曳く彗星のやうだ...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「石工」
...大急ぎで梯子を降りて行った...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...船室昇降梯子をどかどかと歩く足音が聞えた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...早よ!」彼は転げるやうに段梯子を駈け下りて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...即ち第四階梯の階級性が自然科学に拒まれる理由はない...
戸坂潤 「再び「科学の歴史的社会的制約」に就いて」
...下降用の梯子(はしご)が底の泥中(でいちゅう)に三尺も没することは珍しくなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...然れども幸ひにしてこの悲憤と絶望とはやがて余をして日本人古来の遺伝性たる諦(あきら)めの無差別観に入(い)らしむる階梯(かいてい)となりぬ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...与次郎は梯子段(はしごだん)をとんとん上がってきた...
夏目漱石 「三四郎」
...裏梯子を登つた若旦那と...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...梯子段をどんな順序で降りたか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...スミスにとってはすでに殺人手続の一階梯(かいてい)になっていた...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...繩梯子(ばしご)で崖をおりた...
山本周五郎 「風流太平記」
...梯子段へよりかかった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...三「不埒(ふらち)な奴だ」表(おもて)梯子の上に突っ立って...
吉川英治 「旗岡巡査」
...おばさん」梯子を降りて階下(した)へ逃げてしまう...
吉川英治 「宮本武蔵」
...二階の梯子口(はしごぐち)から...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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