...金梨子地(きんなしぢ)のやうな火の粉が一しきり...
芥川龍之介 「地獄變」
...諸神は之を知つて大に驚き彼等の驕慢を罰するが爲に人間を眞中から梨子割りにして其力を分ち...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...終り無き世とか云ふのは梨子を「有りの実」と唱び硯箱を「当り箱」と名づけるのと同じく縁喜を祝ふ仮の言葉で...
丘浅次郎 「人類の将来」
...梨子の花は其等に頓着なく浮織りになつて遠く彼方に続いて居る...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...「此辺はなア菜種となア梨子とを沢山に作りまつせ...
高浜虚子 「斑鳩物語」
...梨子地には、焼金(やききん)、小判(こばん)、銀、錫(すず)、鉛(この類は梨子地の材料で金と銀とはちょっと見て分り兼ねる)...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...かれはラムネに梨子(なし)を二個ほど手ずから皮をむいて食って...
田山花袋 「田舎教師」
...梨子(なし)二個の代三銭との釣(つ)り銭(せん)を婆さんからもらって...
田山花袋 「田舎教師」
...と差出す紙包あくれば梨子(なし)二つ...
寺田寅彦 「東上記」
...梨子(なし)を剥(む)いていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...こうしていれば道標もろとも前から梨子割(なしわ)り...
中里介山 「大菩薩峠」
...やや遠く離して置いてあった例の梨子地の鞘の長い刀の下(さ)げ緒(お)を手繰(たぐ)って身近く引寄せて...
中里介山 「大菩薩峠」
...左の手には例の梨子地の鞘の長い刀を持っていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...鞘はこの通り梨子地……鍔(つば)の象眼(ぞうがん)は扇面散(せんめんち)らし...
中里介山 「大菩薩峠」
...梨子地(なしじ)をまいたような火の子が...
中里介山 「大菩薩峠」
...抑(そもそ)も病人というものは初めには柑子(こうじ)とか、橘(たちばな)、梨子(なし)、柿などの類を食べるけれども、後には僅にお粥をもって命をつなぐようになる...
中里介山 「法然行伝」
...梨子地(なしじ)の烏帽子(えぼし)をかむり...
吉川英治 「親鸞」
...梨子打(なしうち)の烏帽子(えぼし)を冠(かむ)る――...
吉川英治 「親鸞」
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