...岩にせかれてゐる水の音を便りに梓川の谷へ下りることにしました...
芥川龍之介 「河童」
...朝霧の下りた梓川の谷を――しかしその霧はいつまでたっても晴れる景色(けしき)は見えません...
芥川龍之介 「河童」
...岩にせかれている水の音をたよりに梓川の谷へ下(お)りることにしました...
芥川龍之介 「河童」
...梓川が糸のもつれのごとく...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...逓下(ていげ)して梓川に終る連峰は...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...画きかけてゐたあの穂高の三角の屋根にもうテル ヴエルトの雲が出ました槍の氷を溶かして来るあのセルリヤンの梓川(あづさがは)にもう山山がかぶさりました...
高村光太郎 「智恵子抄」
...梓川と触目を悉(ことごと)く画いた...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...その幕の一部を左右に引きしぼったように梓川(あずさがわ)の谿谷(けいこく)が口を開いている...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...島々からのバスの道路が次第次第に梓川の水面から高く離れて行く...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...眼下の梓川の眺めも独自なものである...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...夜に入って雨がまた強くなって梓川の水音も耳立って強くなった...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...瑞西あたりの山のホテルを想はせるやうな帝国ホテルは外側から観賞しただけで梓川の小橋を渡り対岸の温泉ホテルといふ宿屋に泊つた...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...成程あのガラ/\の音ぐらゐでは三百六十五日浚つて見たところで梓川(あずさがは)がたゞの一ト雨に押し流してくる砂泥をすくひ上げるにも足りないのではないかといふ気がするのであつた...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...梓川(あずさがわ)の渓谷の音と...
吉川英治 「新書太閤記」
...梓川の渓谷に沿うて...
吉川英治 「新書太閤記」
...日本アルプスの山々を縫うて流れて来た梓川の流である...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...そして改めて帽子をとり手拭をとって辞儀をしながら三人は梓川の流に沿うて南の方稲※の宿へ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...ばらばらと崩れ落ちてゆく遥かの下には梓川が岩の間を狭く深く流れている...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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