...桔梗の方の此の計畫を知っていた者は...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...按(あん)ずるに桔梗の方は...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...己は奥殿に引籠(ひきこもり)給て専ら桔梗の方の寵愛に政務を忘れ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...夏さびし桔梗(きちかう)の花五つ六つ小雨(こさめ)まじりに虫の声して三七月三十日...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...下草は枯れ株のあいだにまず桔梗のような芽からぞくぞくとあらわれる...
中村清太郎 「山岳浄土」
...その冷(つめ)たい桔梗色(ききょういろ)の底光(そこびか)りする空間を一人の天が翔(か)けているのを私は見ました...
宮沢賢治 「インドラの網」
...がらんとした桔梗いろの空から...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...蘆(あし)の葉(は)まばらになりて桔梗(ききょう)の紫なる...
森鴎外 「みちの記」
...前へっ……前へすすめ」白桔梗(しろききょう)の旗の下で...
吉川英治 「上杉謙信」
...桔梗河原の矢来の外から唯一度見たことのある黒漆の長髯...
吉川英治 「剣難女難」
...桔梗(ききょう)色の暁空(あけぞら)が切り抜いたように望まれた...
吉川英治 「新書太閤記」
...弟子たちは、部落の同職の人々へすら、「桔梗さまが、きのうの夕方から、行方知れずにおなりなされた」と、事実を隠していた...
吉川英治 「平の将門」
...わが家へでも、帰ったように、酒を出せの、どうせよのと、桔梗にも、難儀をさせていることだろう...
吉川英治 「平の将門」
...桔梗の守りについていた十数名の郎党は...
吉川英治 「平の将門」
...桔梗に見せていたあの微笑や...
吉川英治 「平の将門」
...桔梗と、別れて、落ちるときに、(さびしくても、しばらくの耐(こら)えだよ...
吉川英治 「平の将門」
...忘れかねる桔梗の面影やら...
吉川英治 「平の将門」
...桔梗も山国の方がいゝ様だ...
若山牧水 「秋草と虫の音」
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