...案じることはない」父は歩いた...
有島武郎 「星座」
...「持病とあれば左程(さほど)案じることもなかろう...
田中貢太郎 「切支丹転び」
...彼女の上を案じる胸騒ぎとが...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...なに世の中は案じるより産(う)むが安いさ...
永井荷風 「すみだ川」
...何もそんなに案じるにも及ぶまい燒棒杭(やけぼつくひ)と何とやら...
樋口一葉 「にごりえ」
...自分は手燭(てしよく)の火で前の女の帽の縁(ふち)や裳(も)の後(うしろ)を焼きはしないかと案じる外に何の思ふ所も無かつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...父を案じるこの後の危惧(きぐ)とが...
吉川英治 「大岡越前」
...一人でよいか」「案じるな...
吉川英治 「大岡越前」
...呂布を疑って万一を案じるなら...
吉川英治 「三国志」
...荀(じゅんいく)の使いにも、「案じるな」と、云って返した...
吉川英治 「三国志」
...案じる者どもの声だったか……」と...
吉川英治 「三国志」
...またもや彼奴の術(て)に乗るなどは」「案じるな...
吉川英治 「私本太平記」
...宮闕(きゅうけつ)の安危を案じる面々が...
吉川英治 「私本太平記」
...従者は、ふたたびまた、何かあってはと、案じるように、こんどはすぐその人の背について、眼をくばってゆく...
吉川英治 「新書太閤記」
...それ」信長はわが意を得たもののごとく、転じてその眼を宗室へ、「案じるな、大きく掴(つか)め...
吉川英治 「新書太閤記」
...案じる調停者として...
吉川英治 「新書太閤記」
...……よく」「おぬしにも、それではのめのめと、故郷の土は踏めまいが」「帰りません、もう、帰りません」「討ってたも、怨敵(おんてき)を」「ええ」「気のない返辞をするものかな、おぬしには武蔵(たけぞう)を討つ力がないと思うてか」「そんなことはありません」権叔父も、そばから、「案じるな又八、わしもついているのじゃが」「この婆とても」「お通と武蔵、二つの首を、晴れて故郷への土産に引っさげて戻ろうぞ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...案じることはない...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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