...やっぱりついに根まけして...
近松秋江 「黒髪」
...さすがのおじいさんも根まけがし...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...竜太郎は、根まけがして、咽喉から手を放した...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...さすがの悪党、根まけがして、のこのこ貧乏徳利をさげてやって来たのは、おかしいじゃないか――と、呟(つぶや)いたが、急に、怖ろしい表情になって、――覚えてやあがれ! 闇太郎め! 義賊の、侠賊のと、人気があるのを、いい気になりゃあがって、よくも人をひどい目に逢わしゃあがったな! あいつの出鱈目(でたらめ)に乗って、のこのこ出かけたのもおいらの不覚だったが、貧乏寺の穴ぐらに、閉じこめるたあ、何という人情知らずだ――この穴を抜け出したら、この黒門町のお初の仕返しが、どんなものだか、見せてやるぞ!そして、まるで、闇太郎その人が、目の前にいでもするように、歯がみをして、空(くう)を睨(にら)んだものの、やがて、瞳の光を消し下唇をくわえて、うなだれた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...せっかくおれが、酒のさかなにと、よい土産をさげて来たのにこれを無駄にするのか――折角のこれを」ほんとらしくいったので、その土産のさかなに釣りこまれたのか、根まけしたのか、とうとう中の者も、そこを開けて弥太郎を車座に迎えてしまった...
吉川英治 「上杉謙信」
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