...この時阿遲志貴高日子根(あぢしきたかひこね)の神到(き)まして...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...大阪から久能志貴子がやってきたの...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...志貴子さん、お亡くなりになったんですってねえって、久能徳のうしろにくっついて、まっさきにお悔やみに行ったのはあたしなんだから、罪が深いわ...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...今日はあなたをとっちめに来たんだから、そう思ってちょうだい」とキッパリとやりつけてやると、志貴子は、困ったような顔でもするどころか、「あの節は、木津さんのことで、あんじょうお助けをいただきまして、いちどお礼にあがらんならんところでしたねんけど、東京方面では、うち盲腸炎で死んだことになっていて、みなさんに年忌までもしてもろた手前、照れくそうて、手紙みたいもん、書けしません...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...志貴子をまごつかせようというのは...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...志貴子の進退掛引は...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...志貴子はいきなりあたしのそばへ来て...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...すると志貴子は、シナシナとしながら木津さんの前へ行って、「木津さんとちがいますか...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...おさえつけておいて、木津さんの眼の前で嘘の皮をひンむいて見せないと、木津さんなんてひとは、どんな化かされかたをするか知れたもんじゃないから、二人に追いついて、「ちょいと志貴子さん」と声をかけると、志貴子のやつ、びっくりした顔もしないで、「うち、志津子……まちがわんといとうわ」とすらりと受流したものなの...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...やりきれなくなって、昨夜、志貴子が麻布のどことかで、木津さんに逢った話をすっぱぬいてやると、志貴子、ぼんやりした顔で、「それ、うちやったかもしれしませんなァ」という挨拶なんです...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...大阪から久能志貴子がやってきたの...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...そこが志貴子の図々しさよ……木津さん? 心配しているのは...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...志貴子は東京へ出しません...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...志貴子をさしあげるわけにはいかない...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...コケの才覚のようでおはずかしいが志貴子が死んだことにでもすれば...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...ひとのことはどうでもいいとして、どこかでひょっくりと出逢いでもしたら、死ぬほど嫌っている木津さんに、またうるさく追いかけまわされることになるでしょう」と、まァ説いてきかせると、志貴子のやつ、含み笑いをして、実は昨夜、木津さんに見つかってしまったらしいというじゃないの...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...すると志貴子はシナシナしながら木津さんの前へ行って...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...支那卓の前へおしすえたものなのよ……志貴子に志貴子だと白状させるぐらいのことは...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
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