...理想とは自己の人格に根ざす力強い要求を意味するのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...乃(すなは)ち唯一の地心は万木の生命の根ざす所...
石川啄木 「閑天地」
...彼の腸に痛みがあるときでさえ――それは同情の念の根ざす場所なのだから――彼はただちに改革に取りかかる――この世界を...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...離愁□人間性に根ざす流浪性□孤立と集合□人間は人間の中□ルンペンの悲哀四月廿三日曇――晴...
種田山頭火 「其中日記」
...土地に根ざすことの深かるべき民俗には...
津田左右吉 「日本上代史の研究に関する二、三の傾向について」
...又不安がインテリの本性だとか又は人間存在の根柢に根ざすものだとかいうことも嘘で...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...短木岩隙を求めて根ざすもの點々たり...
長塚節 「草津行」
...私の直観に根ざすのだ...
中原中也 「我が詩観」
...西田幾多郎の「純粋意識」に根ざすのだ...
中原中也 「我が詩観」
...こういった私の経験に根ざすものがあるのではあるまいか...
野村胡堂 「銭形平次打明け話」
...從つて實在者への希求は人間性の最深最奧の本質に根ざすことを教へる...
波多野精一 「時と永遠」
...もつと深い因果な性癖に根ざすものとしか思はれなかつた...
牧野信一 「女に臆病な男」
...だからゴアの名物は間男持ちの女で角を切ってもまた根ざすと苦笑いながらの評判だとある...
南方熊楠 「十二支考」
...より深く根ざす心理の描寫は夫人の最も不得手とするところであるから...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...今は普魯西(プロシヤ)のカイゼル父子とそれを繞(めぐ)っていた軍閥者流とが代表として固執していた旧式な浪曼(ローマン)主義に根ざす軍国主義や専制主義がこの度の戦争の末期において頓挫(とんざ)したために...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...現代における経済条件の必要と個性に根ざす独立生活の欲望とは...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...根ざす社会によって...
吉川英治 「随筆 新平家」
...永遠への思慕に根ざす烈しい魂の不安を経験する...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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