...慌てゝ蟆口から根こそぎ中のものを取り出して...
有島武郎 「骨」
...屋台根こそぎ波を打って...
泉鏡花 「薄紅梅」
...槻(けやき)の大木根こそぎにしたほどな大(おおき)い艪(ろ)の奴(やつ)...
泉鏡花 「海異記」
...指が足りない!美事(みごと)に伸びていた四本の指が根こそぎ切り落とされ...
海野十三 「科学が臍を曲げた話」
...身を躍らせて山を韋駄天(いだてん)ばしりに駈け下りみちみち何百本もの材木をかっさらい川岸の樫(かし)や樅(もみ)や白楊(はこやなぎ)の大木を根こそぎ抜き取り押し流し...
太宰治 「ロマネスク」
...その辺一面の大樹は根こそぎ薙(な)ぎ倒されているのであった...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...作物は根こそぎにされ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...松と楠の木立は根こそぎ払われ...
永井隆 「長崎の鐘」
...根こそぎ引きぬいて...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのうえ持っている身上(しんしょう)を根こそぎ捧げる篤信家(とくしんか)は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その一家一族を根こそぎ洗ひ出し...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一人残らず根こそぎに探しだされ...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...……そしたら、今度こそ、洗いざらい、根こそぎ、港中の仕事は、友田一派に取られてしまう...
火野葦平 「花と龍」
...私の中から何か大きなものを根こそぎ持ち去ってどこかへ行ってしまった...
三好十郎 「冒した者」
...自分の生命も財産も根こそぎ奪い去られるであろうドタン場を眼の前に夢想しつつ...
夢野久作 「鉄鎚」
...公沙汰(おもてざた)に致せば山手組を根こそぎから総崩れとなそうやも知れぬ...
吉川英治 「剣難女難」
...根こそぎ焼き払わねば...
吉川英治 「新書太閤記」
...根こそぎにされた痛ましい松の木が見える...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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