...朝早く隣りの風呂屋で風呂の栓を打ちこむ音も乾いた響きをたてゝ...
有島武郎 「お末の死」
...老栓はいつもの半分ほどに縮こまった...
魯迅 井上紅梅訳 「薬」
...老栓、お前は運気がいい」老栓は片ッ方の手を薬鑵に掛け、片ッぽの手を恭々(うやうや)しく前に垂れて聴いていた...
魯迅 井上紅梅訳 「薬」
...五郎は栓を抜き、一口含んだ...
梅崎春生 「幻化」
...栓のすき間からこぼれて砂にしみたらしく...
梅崎春生 「幻化」
...俺が扉口の栓になったる...
梅崎春生 「蜆」
...洗面器の握り栓をひねって...
海野十三 「地獄の使者」
...内側から栓の様に...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...このラジオ屋さんはちゃんと心得ていてさっそく水道栓へアースを引っぱって...
寺田寅彦 「ラジオ雑感」
...栓がうまくはまっていなかったので...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...なんだか苦くて、大味で――わしゃ酒のみじゃないけれど、それでもあんまり感心しないと思って、ながめていたところだから、金さん、よければみんなおあがり」と言って忠作は、瓶の栓を抜いて、注ぎ置きのコップの上へまた新たに注いでやると、シューッとたぎる泡が、コップの縁いっぱいにたぎり出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...栓(せん)を打ち込んで塞いである」「なア――る」「水の中へ書き物を隱すのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大黒島(だいこくとう)が栓(せん)をしている...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...思わず指で耳に栓をしなければならないほどワンワンと人の来た時に吠えたてるロシアでなかったなら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...通話栓がまたぷつんと閉じた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...小説もある精神の栓を内部的な沸盪でふきとばしたものにするところをたのしんでいる次第です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...栓が抜けている横に...
夢野久作 「近世快人伝」
...両方の瓶の栓をシッカリと締めて...
夢野久作 「一足お先に」
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