...此んなに家の富栄えるのも元はと云えば私が智慧をつけたからじゃあありませんか」と折々大事を云い出してはおびやかすので自分の子ながらもてあまして居た...
井原西鶴 宮本百合子訳 「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」
...私はとき折りこの画室で松の園生の栄える夢をみたり霞の衣につつまれて深山幽谷に遊んでいる自分を夢みたりする...
上村松園 「棲霞軒雑記」
...この土地がうんと栄えるように...
海野十三 「超人間X号」
...善人が亡び悪人が栄える方が却つて多い様に見え...
丘浅次郎 「人類の将来」
...その人は逆に長く生き栄える...
知里真志保 「あの世の入口」
...もしも叛逆行為なるものが栄えるのがその自然であるならば(幸いにもそういうことは決してないのであるが)...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...他の国民の没落によって運命が栄えるフランスというものを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...幹(みき)なり枝なり葉なり花なり自然の結果として栄える...
新渡戸稲造 「自警録」
...それで市が栄えるでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...宗教も栄えるやうだね」神は何処かへかくれて...
林芙美子 「浮雲」
...あの乱髪をふわふわと自由に栄えるように飾って遣りましょう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...しかし仕事が栄えると...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...窯が栄える事情がよく備わっております...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...将来正しい民藝がなおも栄えるように志さない限り...
柳宗悦 「北支の民藝(放送講演)」
...そうすれば家が栄えると教えてくれた...
柳田国男 「雪国の春」
...トドのつまりこの地上で栄えるものはエホバの神の御心じゃない...
夢野久作 「悪魔祈祷書」
...草木が茂り栄えるのをためつすがめつしている鼻と同じ鼻ではありますまいか...
夢野久作 「鼻の表現」
...――それから、いろんなものが)(もっと、よく見よ)(遠いから、人は見えません)(その人間の、生きる相(すがた)、亡びる相、争う相、泣く相、栄える相、血みどろな相――...
吉川英治 「親鸞」
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