...あんな柔順なやつは珍らしいくらいだったのだ...
芥川龍之介 「首が落ちた話」
...軛(くびき)にかかった輓牛(ひきうし)のような柔順な忍耐と覚悟とをもって...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...善良な柔順な性格だか...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...一般の人民が政府に対して柔順なうちはよろしいが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ひどく柔順なそして慕ひ寄るやうな態度を持つてゐた...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...浅黄色のわんぴいすを着て頭髪を角刈りにした不柔順な支那ボウイの一隊と...
谷譲次 「踊る地平線」
...旧自由党は之れに柔順なる服従を表するの外...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...あの柔順な浅吉が...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前は雇人じゃないか」「…………」「口幅ったいことをおいいでないよ」柔順な若い男は...
中里介山 「大菩薩峠」
...柔順な女と、我の強い女を、藤尾と糸公に依って対照させ、そして、然(そ)うした性格の異る二個の女性の運命を書いて見せたのかと云うのかね...
「予の描かんと欲する作品」
...これは前に述べた女らしく柔順なれという基督教(キリストきょう)に対し...
新渡戸稲造 「自警録」
...外見はまことに温和に柔順な好男子であったから...
新渡戸稲造 「自警録」
...柔順なる人は永久にこの世の継続者である...
新渡戸稲造 「自警録」
...無理に柔順ならしむるをもって役人の得意となせしことなれども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...そして柔順な聰明な勉強好きな生徒になるのであつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...亀一の柔順な天性や好学な才を...
吉川英治 「新書太閤記」
...あとは柔順な態(てい)で言った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...こんな柔順な男は少ないとすら思っていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
便利!手書き漢字入力検索