...軛(くびき)にかかった輓牛(ひきうし)のような柔順な忍耐と覚悟とをもって...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...ひどく柔順なそして慕ひ寄るやうな態度を持つてゐた...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...敏活だがなんとなく上品な感じだつた……尤もそれは上品な脚立か柔順なタオルかけのつぎ目の動きを連想させた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...侯爵さま!」と襤褸を著た柔順な一人の男が言った...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...彼自身の前にうなだれている柔順な顔――ただ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...真神の命に柔順なるの猛獅(もうし)にあらざるなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...余の馬は極めて柔順なれど...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...僅に軍事費に於て四十餘萬圓を削減したる議會の柔順なるにも驚かざるなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...僅に軍事費に於て四十余万円を削減したる議会の柔順なるにも驚かざるなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...思うままになる柔順な玩具として彼を好きだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...柔順な態度に見ゆる...
中里介山 「大菩薩峠」
...三沢も宿命に従う柔順な人として...
夏目漱石 「行人」
...ひとたび信者となってからは手を覆(くつがえ)したごとく温和な柔順な...
新渡戸稲造 「自警録」
...はびこらずに謙遜(けんそん)に柔順なるこそ真に世に処する妙法である...
新渡戸稲造 「自警録」
...「貴下(きか)の柔順なる忠僕(ちゅうぼく)」と直訳すると...
新渡戸稲造 「自警録」
...私だけには柔順な女になって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...万事に柔順な翁は...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...どこまでも柔順な妾の家来になり切っていた...
夢野久作 「ココナットの実」
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