...柔順な僕で且つ同盟者ではなかつたのか」と彼等は問ふ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...柔順な愛子……二人(ふたり)が愛し合うのは当然でいい事らしい...
有島武郎 「或る女」
...善良な柔順な性格だか...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...細君の方は極めて柔順な奴隷であったろうが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...一般の人民が政府に対して柔順なうちはよろしいが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...圧制に服従するのに永い間慣れていた人間に見られる柔順な態度で...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...真神の命に柔順なるの猛獅(もうし)にあらざるなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...舊自由黨は之れに柔順なる服從を表するの外...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...旧自由党は之れに柔順なる服従を表するの外...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...僅に軍事費に於て四十余万円を削減したる議会の柔順なるにも驚かざるなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...三沢も宿命に従う柔順な人として...
夏目漱石 「行人」
...これは前に述べた女らしく柔順なれという基督教(キリストきょう)に対し...
新渡戸稲造 「自警録」
...ひとたび信者となってからは手を覆(くつがえ)したごとく温和な柔順な...
新渡戸稲造 「自警録」
...はびこらずに謙遜(けんそん)に柔順なるこそ真に世に処する妙法である...
新渡戸稲造 「自警録」
...十五六年になりますが」長い間のお店(たな)者の生活で、強(したゝ)かな魂と、柔順な態度と、そして利害に敏い眼とを養はれたらしい久治は、平次の拔け目のない問ひの前に、自若として愛嬌笑ひを忘れません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...聖明の君と賢良の士と柔順なる民とその注文はあれども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...私だけには柔順な女になって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...どこまでも柔順な妾の家来になり切っていた...
夢野久作 「ココナットの実」
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