...柔しい調子で付け加へた...
石川啄木 「我が最近の興味」
...女にでも有りさうな柔しい物言ひ...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...最後に柔しい涙を含んだ眼の持主のことを聞いた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...「どうしたの?」と重ねて柔しく問うた...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...討伐隊は付近の蕃社を懐柔し...
中村地平 「霧の蕃社」
...柔しい冬の陽が解けかけていた...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...榮一は柔しく訊いて弟の心の底を索(さぐ)らうとしたが...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...あんなに柔しく微笑んだのです...
松永延造 「職工と微笑」
...めたん子は柔しい顏をして話してくれる人間をまるで知らない...
室生犀星 「めたん子傳」
...若し然らずして、わたくしが識らず知らずの間に、人に強(し)ふるに自家の私見を以てし、束縛し、阻礙し、誘引し、懐柔したならば、わたくしは失敗したのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...徐々に懐柔して再び家の飼猫に...
柳田國男 「どら猫観察記」
...「サア温柔(おとな)しく温柔しく...
夢野久作 「支那米の袋」
...此氷が溶けて、流れて洋々たる眺めとなるまでは、山は柔しい、懷しみを人に示さない...
吉江喬松 「山岳美觀」
...取縋る柔しみは一點見せてもゐない...
吉江喬松 「山岳美觀」
...」]あんな柔しげなふうに進み寄つて來ておきながら...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...親切な柔しい眼で彼女を見ながら...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...涼州地方の(きょう)族を懐柔していたので...
吉川英治 「三国志」
...尊氏を懐柔しつつ...
吉川英治 「私本太平記」
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