...襷(たすき)かけたる腕(かいな)に染むが...
泉鏡花 「海異記」
...よくみるゆめ常によく見る夢乍ら、奇(あ)やし、懷(なつ)かし、身にぞ染む...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...揖保川にて水色しろき揖保川のみぎはを染むる青草に...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...われは情ある獸(けだもの)の野邊の睦びを望むなり水色しろき揖保川のみぎはを染むる青草に...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...緑再び染むる無し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
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土井晩翠 「天地有情」
...清くいみじく比なくおほ空高く星に照り下かんばしく花に笑み虹のなゝ色ちごのため西の夕榮老のため染むる光のたふとしや...
土井晩翠 「天地有情」
...虹の七色空の色染むるかしばしうたかたを旭日の光てらすとき――あゝ喜びかまがつみか幸か恨みか分かねども戀よ我世の春の夢さめなばよみの門口に「生ける」屍を誘へかし...
土井晩翠 「天地有情」
...見る眼も染むばかり濃碧(のうへき)の其花が...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...窓前一樹染むるがごとく紅(くれない)なる桜の梢(こずえ)をあざやかに襯(しん)し出(いだ)しぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...悪を憐みて遂に悪に染むと...
永井荷風 「猥褻独問答」
...朔北(さくほく)の曠野(こうや)を染むる血潮の何万分の一かは...
夏目漱石 「草枕」
...その白露が如何にして秋になれば紅葉は紅に銀杏は黄色に染むるであろう...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...――お孃さんの氣に染む筈はないから――とはつきり斷はりました」主人金兵衞の...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...衣(きぬ)の白地の紅に染む事無理ならず...
樋口一葉 「たけくらべ」
...茜(あかね)の汁で年来染むると...
南方熊楠 「十二支考」
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森鴎外 「渋江抽斎」
...名簿に筆染むることなればおもうのみにてやみぬ...
森鴎外 「文づかい」
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