...假に某々情話の作者をその師とする者があるとすれば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...その時の日記にも「今までは某々らの作る小説は拙なくして読むにたへずと思ひつるが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...例えば明日中某々地方に降雨あるべしというがごとし...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...小農の某々が宅地(たくち)までなくしたの...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...某々華族や貴顕紳士お近づきの歴史家ほどに沢山資料を有っているとは思えない...
戸坂潤 「社会時評」
...つまらぬ某々の男からであろうと...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...多少無謀な某々のページを開くと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...せめて某々の家庭に紹介してもらえまいかと尋ねた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...某々の悪口を言う種に使った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...某々先生の一ヶ月の収入は何千円といふやうな話である...
永井荷風 「来訪者」
...某々洋食店の建築は法隆寺の建築よりもすぐれてゐる!これ等の論理には矛盾がない...
平林初之輔 「政治的価値と芸術的価値」
...私は某々君と共に我々の名を染めだした暖簾を寄進したりしたものだつたが...
正岡容 「東京万花鏡」
...先年歿した某々がその真似をして今夜は俺は卅人かへすと豪語して上がり...
正岡容 「寄席風流」
...右前脚は誰、左前脚は誰、後脚は某々、尾は某、耳は某という風に一疋の馬を数人に売り、その人々その持ち分に応じてその馬の労力や売却の利を分ち享(う)けんと構え居る...
南方熊楠 「十二支考」
...家族の晩餐のためにも礼装に着かえる某々卿にとって...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...あの某々が特に接触のある某々だからと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...次に某々孩子(ぼうぼうがいし)と二行に刻してあるのは...
森鴎外 「渋江抽斎」
...それから他に某々青年一二名位ゐのものである...
若山牧水 「樹木とその葉」
便利!手書き漢字入力検索