...理想的の思想家は新聞記者と――某男爵のやうな實業家でなければならない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...狂言にたずさはりし故人某の説に...
淡島寒月 「江戸の玩具」
...某氏の学校の隆盛を聞けばいわく彼高貴に媚(こぶ)るが故に成功したりと...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...某文豪の日記の文体の模倣(もほう)なのでした...
梅崎春生 「Sの背中」
...彼は某日とうとう怪物の前へ往って...
田中貢太郎 「人蔘の精」
...今朝某に非道な害を御加えになったではござらぬか……』關内は帯の短刀を取ってその男の喉を烈しくついた...
小泉八雲 田部隆次訳 「茶碗の中」
...数年前登別小学校教師某君が何か出やしないかと思って生徒を連れて行って掘ったものであることが分った...
知里真志保 「あの世の入口」
...と某氏は附加(つけくわ)えた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...伊東某とかいった典医(てんい)の孫で...
富田常雄 「面」
...日本軍特務機関の嘱託になってる某氏にも...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...某君は呵々大笑するのだが...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...「先刻、某の、頭を突いた者があったの...
直木三十五 「南国太平記」
...今仮りに某が、興味を以て是々の文学書を読んだり、是々の作品を物したりして暮してゐるとして、其処へもつてきて「陽気な文学を」、なんて声がして来たらどんなものだらう...
中原中也 「文学に関係のない文学者」
...某学校で生徒の召募があると塾での評判取り取り...
二葉亭四迷 「浮雲」
...某領主の所有とかで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...某雑誌に出てゐる自分の『或る日の運動』といふ題の小説を...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...それは楽人陳某(ちんぼう)に寄せる詩であった...
森鴎外 「魚玄機」
...次(つい)で文化十四年に次男某を生むに当って病に罹(かか)り...
森鴎外 「渋江抽斎」
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