...甲某家で又兵衛の二枚折屏風を見ました...
上村松園 「双語」
...それから起きて行ってみるというと自分の知っている某(なにがし)がいて...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...ところで某(ある)朝のこと...
田中貢太郎 「不動像の行方」
...甲某の眼にはA某とB某とが...
寺田寅彦 「観点と距離」
...某大名が洪庵に貸し與へたある蘭書を...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...又事物の某性質――それが強大であろうと微弱であろうと――を特に注目することによって...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...大将は某革新的事件の主脳部だったから...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...某俳誌上に長文を載せて子規氏を散々に罵った...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...また種子が現在関係している男の中で、探偵社の調査したものは、筑前琵琶(ちくぜんびわ)の師匠何某(なにがし)、新派俳優の何某、日本画家何某の三人であるという...
永井荷風 「ひかげの花」
...東京キネマの重役某の紹介で山上みさをのパトロンとなっていたのである...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...某が相果て候今日は...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書(初稿)」
...物数(ものかず)ならぬ某(それがし)まで恩賞に預り...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書(初稿)」
...我(わが)某(なにがし)省の官長にて...
森鴎外 「舞姫」
...太田村の宮間某という人の家では...
柳田國男 「日本の伝説」
...当時の漫画家田口米作氏が銀座の真ん中で田植えのポンチを描いて某紙に掲載したくらい...
山本笑月 「明治世相百話」
...材木仲仕某の言によって判明した……というだけで新聞記者は皆満足して記事を作上(つくりあ)げて帰った……が...
夢野久作 「衝突心理」
...某旗亭で文春編輯子とぶつかり...
吉川英治 「折々の記」
...もう青白くなって来た浜田某は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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