...刈羽(かりは)郡に柏崎(かしはざき)...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...昨日見に参(まいり)候折参詣人(さんけいにん)の柏手(かしわで)拍(う)つ音小鳥の声木立(こだち)を隔てゝかすかに聞え候趣大(おおい)に気に入り申候...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...うっかり智恵も出せねえ」柏餅で腹一杯になると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...柏手(かしわで)をポンポン打っていた胡蝶屋豆八は...
火野葦平 「花と龍」
...それよりも“Genji”に於ける柏木という男の...
正宗白鳥 「軽井沢にて」
...かれはまた柘榴(ざくろ)、柚子(ゆず)、紅梅(こうばい)、……ずいぶん枯れてしまいましたね、柏(かしわ)、杏(あんず)、柿(かき)、いたや、なぞはまるで見ちがえるように、枝にも瘤(こぶ)がついて大した木にふとっていますな、時時、ひょんなしごとをやっていて、ふいにお宅の庭のことを人にもはなしたり自分でもおもい出したりしていましたが、あの時分は木がやすくてすぐに手にはいったが当節では庭を作るということも、家を建てるよりかもっとかかりますね、しかしあの大きい松だけたすかっているのは、全くの拾い物ですね、よかったですな、かれはそういうと百年くらいの松をくるまで搬(はこ)んだ時の苦心と、町家の間を引いて来るのに困ったと言った...
室生犀星 「生涯の垣根」
...菓子といえばお茶のはやる故郷にあんな柏の葉つぱにつつんだ乱暴な菓子なぞは...
室生犀星 「洋灯はくらいか明るいか」
...又柏に画を学ばせた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...又或日貞白は柏軒の子鉄三郎を抱いて市に往き...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたくしは柏軒の事蹟を叙するに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...柏軒は江戸市中の祭礼を観ることを喜んだ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」柏の病は愈(い)えたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此年棠軒四十、妻柏三十九、子徳十五、三郎四つ、女長二十、良十八(以上福山)、磐二十五、弟平三郎十三、姉国三十、妹安二十二、柏軒の継室春四十九(以上東京)であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...柏木のお宅へお帰りにならないようにして下さい...
夢野久作 「暗黒公使」
...森は数枚の柏の葉から月光を払い落して呟(つぶや)いた...
横光利一 「日輪」
...左右は松柏の老樹が深林を成し...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...野尻、柏などが、争って、首を掻(か)こうとするとき、典厩部下十数名が、一かたまりに殺到し、乱刃乱走の下(もと)に、典厩のからだは見失われてしまった...
吉川英治 「上杉謙信」
...――いま長安宮中に柏梁台(はくりょうだい)を建て...
吉川英治 「三国志」
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