...太刀川の足の枷(かせ)をほどくことはなんでもなかったのだ...
海野十三 「太平洋魔城」
...お蘭は木綿の枷(かせ)というものを繰って細々と渡世し...
太宰治 「新釈諸国噺」
...子と云う首枷(くびかせ)を担ってなるものか...
谷崎潤一郎 「三人法師」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...父母と一緒に唐枷を麦に当てゝゐる頬の紅い娘のゐることをも知つた...
田山録弥 「赤い鳥居」
...それは神が私の首に結びつけた鉄枷(てつかせ)です...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...まず恋愛を教えられたその枷(かせ)なので――恋愛あるが故に妻があり...
中里介山 「大菩薩峠」
...件(くだん)の如き首(くび)っ枷(かせ)の芸当を以て京の町外れまで一散に走りましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...また一つ鉄枷(てつかせ)をつけられるしまつだ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...君の足に足枷をはめる二人の癈兵に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...すべての鎖と枷とがいちじに落ちてゆく光景はそのひとの無垢を信じてその歳月をともに暮した妻である...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...そいつを枷(かせ)に友達の想い者を横から取り...
山本周五郎 「竹柏記」
...あの人を枷(かせ)にして津ノ正から金をゆするつもりになった...
山本周五郎 「ひとでなし」
...足枷(あしかせ)を加えて七号室に監禁する一方...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「――あの道端に見える滄州行きの首枷(くびかせ)人を...
吉川英治 「新・水滸伝」
...首枷(くびかせ)をおゆるし願われませぬかなあ」「除(と)ってくれというのか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...また薄鉄(うすがね)の首枷(くびかせ)も約束どおりに首の輪へ篏(は)め込まれる...
吉川英治 「新・水滸伝」
...枷(かせ)に噛(か)ませ...
吉川英治 「親鸞」
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