...俗に芸術家と称(とな)へられる近代的伝説製造業者の造つた架空の人物をも加へるのである...
芥川龍之介 「僻見」
...架空の人物を作り出すトリックが第一だという説だったわね」男「たとえば一つの殺人をもくろむとする...
江戸川乱歩 「断崖」
...犯人は架空の人物にちがいないと思いこませる...
江戸川乱歩 「断崖」
...ありもせぬ架空の病気に高価な治療を施して大財産をつくった医者どもが...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...或は架空の人物かも知れないのに...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...初めからあったんだ……架空のものにしろ...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...ラフカディオという人物は遂に架空のものとなるの外はない...
豊島与志雄 「文学に於ける構想力」
...架空の議論には及ぶ余暇がなかったのですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...長い架空の鐵橋を渡つた...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...不可能つまり架空の観念であると認めることになるのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...私が自分勝手に作り上げている架空の姿に過ぎないのではないか...
堀辰雄 「楡の家」
...断乎たる架空の大空の下で一篇のお伽噺の創作にとりかゝつたのです...
牧野信一 「船の中の鼠」
...架空の恋愛を求める気はなくても...
宮本百合子 「結婚論の性格」
...人間が支配し規定し真理をおしたてようとして横領した・架空の・想像の・虚偽の・特権を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただ架空の出来事だけでは動かされないというのに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...保井と二人で架空の旅をたのしむのだ...
山川方夫 「演技の果て」
...しかもその架空の人物と彼女との親密さを私に信じさせる事によって...
夢野久作 「少女地獄」
...それは架空の大いなる種族が恐れをなした太古の玄武岩の石材の一つ――かの薄気味悪く異様な半物質的存在...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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