...架空の人物と云ふ意味は伝説的人物を指すばかりではない...
芥川龍之介 「僻見」
...架空の方は何か夜間の勤めをしていると見せかけ...
江戸川乱歩 「断崖」
...あの人が架空の犯人に斎藤の持物であるこのピストルを持たせるような...
江戸川乱歩 「断崖」
...架空の人物はどこにもいない...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...私は今此の架空の構築に身をうちこんでいるけれど...
高村光太郎 「九代目団十郎の首」
...僕は架空のゴンゴンを失はなければならなかつた...
立原道造 「夜に就て」
...架空のものである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...架空の友情を頭の中で組み立てるようになり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかし実例だと差し障りもあるので、何か架空の話で、しかも実際に起こり得るような例を一つ考えよう...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...かの高い架空の橋を越えて...
萩原朔太郎 「宿命」
...ここでは加害者が架空の人物になっている...
久生十蘭 「悪の花束」
...ひと纒めして架空の筏におし乗せることになっていた...
久生十蘭 「海難記」
...これも御覧の如く去来の夢をそのまゝ単に色彩つた架空の産であつた...
牧野信一 「附記(夜見の巻)」
...断乎たる架空の大空の下で一篇のお伽噺の創作にとりかゝつたのです...
牧野信一 「船の中の鼠」
...じつは人間としてはまったく無資格なありえない人間に扮している架空の実在にすぎない...
山川方夫 「愛のごとく」
...他の三百六十四日とは無関係な架空の一日のように...
山川方夫 「演技の果て」
...精神は物質にはあらずして架空の非科学的な不自然物だと考えたところにあって...
横光利一 「馬車」
...佐々木道誉は決して架空の人物ではない...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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